『日産Z34「フェアレディZ」は歴代最長のロングセラー!
世界初採用の「シンクロレブコントロール」でMTの楽しさも革新しました
【カタログは語る】』
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* 2008年から2020年まで12年にわたり販売されたZ34
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2022年に日産が発売した新型「フェアレディZ」は、型式としてはフルモデルチェンジではなく、Z34型の「後期型」であるRZ34型としてビッグマイチェンの扱いでした。
ここでは2008年にデビューした「前期型」、Z34型フェアレディZを、当時のカタログで振り返ります。
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* 「現代の名工」加藤博義さん出演のTV-CFが印象的だった
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Z34型・通算6代目日産「フェアレディZ」の最初のモデルが登場したのは2008年12月。
今回、発表時に配布された資料一式にあらためて目を通しながら、うかつにもこれまで15年間、気づかずにいた資料を発見した。
それは「新型フェアレディZの宣伝広告について」という1枚の資料で、表面には文字で広告の狙い等がまとめられ、裏面には発表当時のTV-CFのコンテが載せられていた。
見ると「現代の名工」であらせられる日産自動車の加藤博義さんが「出演」されていた様子とナレーションがわかるようになっていた。
当時の日産自動車で技術開発本部・車両実験部・ダイナミックパフォーマンス実験グループ・テクニカルマイスターの肩書きを持っていた加藤さんは、いうまでもなく日産車の走りの味付けはすべてこの方の腕にかかっている……というお立場。
ただし機会があってお目にかかるような時には誰にでもじつに気さくに、どんな話にも乗ってくださる方で、ある時に加藤さんと共通の趣味があることがわかって以来、会うたびにクルマのことよりもまずソチラの趣味の話で取材の口火を切る、そんな感じだ。
ただしクルマのこと、ダイナミック性能にかけての審美眼は(当然ながら)超一流だから、話を聞いているととても勉強になるし、何かを問えば、筆者にもわかるように理路整然と教えてくださる。
「今あるZを超えるZをつくってる。終わりはないんですよ」
そんなご本人のナレーション(これがなかなかサマになっていたのだ!)とともに加藤さんが登場するZ34型の最初のTV-CFは、なので、スマートではあるが硬派なCMでもあった。
ちなみに加藤さんは、最初のZ34型フェアレディZのカタログにも登場されていた。
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* リアの接地荷重を確保すべくパッケージングを見直し
Z34型フェアレディZは、先代のZ33型に対してホイールベースは100mm短い2550mmに、全長は65mm短い4250mmに、反対に全幅は30mm幅広い1845mmに設定された。
カタログにも記載があるが、Z33型とZ34型とでは意外にもリアオーバーハング(860mm)は変わらず、フロントオーバーハングは35mm伸びていることがわかり、ホイールベース100mmの短縮分、リアタイヤが前方に移動したという考え方だ。
もちろんリアタイヤの前方移動はリアの接地荷重を確保するためで、ほかにもスポーツカーの文法どおり、パワートレインの搭載位置を低くしたり、ドライバーのヒップポイントを下げることなどもZ34型では実施。
カタログでもそのことが説明されている。
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* 6速MTには世界初のシンクロレブコントロールを採用
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搭載エンジンはZ33型同様のV6だったが、3696ccに排気量を高めたVQ37VHR型を搭載。
スペックは最高出力が336ps/7000rpm、最大トルクが37.2kgf-m/5200rpmというもの。
「スポーツカーエンジンとしての鋭いレスポンスとコントロール性、つまり踏めば踏んだだけのパワーが出る感覚を狙った」
とはカタログの記述だが、ターボなどを使わずあくまでも自然で気持ちのいいパワーフィールが味わえるようにしたというのがこのエンジンの目的。
とはいえリズムをもったアクセルワークにも対応し、ときにはギヤチェンジをサボった走りもできる(カタログより)、フレキシブルさも併せ持った。
トランスミッションは6速MTとマニュアルモード付き7速ATの用意があったが、このうちの6速MTにはシンクロレブコントロールなる機能が付加されていた。
これはシフトダウン時にクラッチを切った瞬間、エンジンとトランスミッションの回転数を合わせる、ヒール&トゥの働きをする仕組みで、当時としては世界初採用の機構だった。
サスペンションはフロントにダブルウィッシュボーン、リアにマルチリンクを採用。
ブレーキは曙ブレーキ社製4輪アルミキャリパー対向ピストン(フロント4ポッド、リア2ポッド)とし、リンク式とすることでゆっくり走っている時にはコントロールしやすく、急制動時は短いストロークで剛性が得られるセッティングとされた。
タイヤは上位のVersion ST、同・Sにフロント245/40R19 94W、リア275/35R19 96Wを採用した。
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* ロードスターのスタイルもまた別の個性を発揮
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スタイリングはまさにZ33型をより進化させたものだった。
というより、Z33型よりも一層筋肉質的な、全体に力がみなぎるようなデザインが与えられた。
インテリアについてもZ33型のイメージを踏襲、初代S30型由来の3連メーターも受け継ぎつつ、より質感アップを果たし大人のスポーツカーの雰囲気を演出した。
さらに大人の……ということでは2009年10月に登場したロードスターも見逃せない。
このロードスターは、ドア後部からハネ上がるリアフェンダーまわりの隆起したフォルムがまた別の個性を発揮。
フルオープン時にはスマートなストレージリッドがトップを覆い、グローズ時はなめらかなフォルムを特徴とした布生地と、骨組みを隠したインナートリム付きという質感の高さも特徴である。
またインテリジェントキーを携帯していれば、ドアハンドル部のスイッチを押すことで車外からでもトップが開けられる機能も備えた。
歴代最長の10数年に及ぶロングライフとなったZ34型は、「後期型」として、RZ34型が登場しているのはご存知のとおりだ。
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(AMW)
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『Z34型・通算6代目日産「フェアレディZ」の最初のモデルが登場したのは2008年12月。』
15年前だね。
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『シフトダウン時にクラッチを切った瞬間、エンジンとトランスミッションの回転数を合わせる、ヒール&トゥの働きをする仕組みで、当時としては世界初採用の機構だった。』
6速MTのシンクロレブコントロールだね。
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『ブレーキは曙ブレーキ社製4輪アルミキャリパー対向ピストン(フロント4ポッド、リア2ポッド)とし、リンク式とすることでゆっくり走っている時にはコントロールしやすく、急制動時は短いストロークで剛性が得られるセッティングとされた。』
F1でも採用されていた曙ブレーキには親近感がある。
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追伸:

妻とホダカとエディオンと郵便局とマックスバリュに行った。

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追伸2:
庭を散策して、西と東のビオトープ(メダカ・ミナミヌマエビ・タニシ・カワニナ)の水面の落ち葉をトングで挟んで庭に撒いた。
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追伸3:
今日、風呂に入りながら聴いたアルバムは、
「ドリー・パートン ロックスター(2023)」DISC1(5~8)
1946年生まれテネシー州出身のカントリー・シンガー。
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追伸4:
1986年米映画「スタンド・バイ・ミー」をまたまた…観た。
<ある新聞記事を目にした作家ゴーディ(リチャード・ドレイファス)は、遠い少年時代を思い返す。オレゴン州の田舎町キャッスルロックで暮らす12歳のゴーディ(ウィル・ウィートン)には、クリス(リヴァー・フェニックス)、テディ(コリー・フェルドマン)、バーン(ジェリー・オコンネル)という、それぞれ家庭環境に問題を抱える仲間3人がいた。
ある日バーンが、行方不明中の少年が30km先の森で死体になっているという情報を持ちかけ、4人は死体探しの旅に出る。
小さな町での生活しか知らない彼らにとって、体験する出来事すべてが冒険だった…。>
1972年生まれカリフォルニア州出身の俳優ウィル・ウィートン主演の青春ドラマ映画だね。
1970年生まれオレゴン州出身の俳優リバー・フェニックスも出ている。
1971年生まれカリフォルニア州出身の俳優コリー・フェルドマンも出ている。
1974年生まれニューヨーク州出身の俳優ジェリー・オコンネルも出ている。
1947年生まれニューヨーク州出身の俳優リチャード・ドレイファスも出ている
監督は、「記者たち 衝撃と畏怖の真実」「ウルフ・オブ・ウォールストリート」などのロブ・ライナー。
スティーヴン・キング原作の短編小説「死体」を、少年ならではの心の機微たっぷりに映画化。
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