『ジョージ・ハリスンのギター・ソロ20曲』
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ザ・ビートルズのアルバムに時折曲を提供するところから、多くの人々にとってロック時代の最も優れたアルバムのひとつ『All Things Must Pass』を完成させるに至るように、ジョージ・ハリスンのソング・ライティングは長年の間に磨きあげられていった。
一方彼のギター・プレイは、しばしば長年のファンからも見落とされることがあったが、彼のスライド・ギターの繊細さや、その演奏に宿る豊かな創造力は、このジョージ・ハリスンのソロ20曲で、スポットライトを浴びるべきだと考えている。
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「それはジョージだけじゃない、ポールも演奏している」とすぐに指摘されるであろう有名な曲「The Night Before」のソロから、このプレイリストを開始しよう。
1965年2月にレコーディングされたこの曲のアイディアは、知らずにはいられないほど非常に如才ないものであった。
ジョージとポールが1オクターブ違いのソロを演奏したのだ。
天才的だ!
1965年の10月、ザ・ビートルズはスタジオでジョージの「If I Needed Someone(邦題:恋をするなら)」も収録されている『Rubber Soul』の制作に取り掛かっていた。
ジョージは12弦のエレクトリック・ギターで、ヴォーカルのハーモニーを支えるソロを披露している、そして、ロジャー・マッギン曰く、ザ・バーズのギターサウンドに影響を与えたのだ。
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「Within You, Without You」は、ペダル・ハーモニウムで書き始めた曲で、1967年3月にアビー・ロード・スタジオでレコーディングをした当初は、シンプルに「無名(untitled)」と呼ばれていた、全ての参加ミュージシャンがお香を焚いた薄暗い部屋のカーペットの上に座っていた。
ジョージのインド人の友人がタンブーラを演奏し、ザ・ビートルズのエンジニア、ジェフ・エメリックが素晴らしい仕事をして、楽曲を高めるような楽器演奏を録音している。
その日スタジオにいたザ・ビートルズのメンバーはジョージだけであったが、彼とニール・アスピナルがタンブーラをプレイし、北イギリスのFinchley Roadにあるアジアン・ミュージック・センターのインド人ミュージシャン達がディルバやスワマンダルを演奏した。
あとふたつのディルバは、シタールに似ているが弦で演奏するもので、ジョージのシタールととも後から、少々オーバーダブされた。
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『Yellow Submarine』に収録された「Hey Bulldog」は、ジェフ・エメリックによると、「ジョージが即座に完成させた名ソロのひとつだ。
彼はアンプを大音量に上げて、新しいファズ・ボックスを使ってギターを叫ばせた」。
この曲のプロモーション映像では、ジョージはチェリー仕上げのギブソンSGを演奏している。
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これはソロなのだろうか、それともリフなのだろうか?
何にせよ、「Here Comes the Sun」でのジョージのプレイは、美しいソロという言葉を再定義するものだ。
繊細で完璧なソロは、あるムードを喚起し、景観を生み出す。
「Something」は、彼のソロがあまりにパーフェクトで、リスナーが彼のソロなしでは聞きたいと思えなくなる決定的な曲。
B面曲ではあったが、ジョージの「Old Brown Shoe」は、見過ごされがちな名曲だ。
この曲もジョージのソロは素晴らしく創造的であり、プレイリストに入れることにした理由である。
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「Let it Be」でのジョージの演奏は非常に革新的で、「Something」、「Here Comes the Sun」などの演奏とは完全に対照的である。
ジョージはジョンが最初に選んだソロに満足出来ず、やり直した。
ジョージのギターは回転するオルガンのレスリー・スピーカーから流されたために、かすれた感じの音になっている。
「I Me Mine」はザ・ビートルズが解散する前に最後にレコーディングされた曲だった。
しかし、ノスタルジックな理由で入れたのではなく、ジョージが彼らと最高にロックできることを披露している曲だから入れるのだ。
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1971年にレコーディングされた、バッドフィンガーの「Day After Day」のジョージのスライド・ギターは、もうひとつのソロを共有した曲で、ピート・ハムもスライドを弾いている。
しかしながら、このキャッチーな曲を完全に別次元に引き上げているのは、ジョージの突出したソロだ。
同じ年にレコーディングされたジョン・レノンの『Imagine』収録の「Gimme Some Truth(邦題:真実が欲しい)」は、ジョン・レノンが放つ毒のある歌詞を的確に引き立てている。
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ジョージの初期のソロ・アルバムの数々の中から最初に取り上げるソロは『Living In The Material World』収録の「Give Me Love (Give My Peace On Earth)(邦題:ギヴ・ミー・ラヴ)」。
彼が全米チャートの1位を獲得した2枚目のシングルとなった。
曲の冒頭のジョージのスライド・ソロは格別で、気分を高揚させ、笑顔にさせられる。
何と素晴らしい贈り物であろうか?
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Apple Recordsのためのジョージの最後のアルバム『Extra Texture(邦題:ジョージ・ハリスン帝国)』には、彼が1974年の北米ツアーで受けた批判に対する返答を書いた、素晴らしい「This Guitar (Can’t Keep From Crying)(邦題:ギターは泣いている)」が収録されている。
これは、当然のごとくザ・ビートルズの「While My Guitar Gently Weeps」と比較されたが、1968年のジョージのアンセムに到達できなくとも、驚くことではない。
しかし、ちょっと想像してみてほしい。
もし、このアンセムが存在しなかったら?
「This Guitar (Can’t Keep From Crying)」は全く違う見方をされたであろう。
素晴らしい曲なのだから。
ジョージのスライド・ギターが前面に出ていて、『Extra Texture』の中でも珍しい1曲となっている。
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『Thirty Three & 1/3(邦題:33 1/3)』は、ジョージが新しく創設したDark Horse Recordsよりリリースされた。
そして、制作中に肝炎を患ったにもかかわらず、素晴らしい曲が満載のアルバムとなった。
もうひとつのジョージの隠れた名曲で、モータウン・レジェンドへの繊細で美しいトリビュート「Pure Smokey」には、ジョージの素敵なソロが2回入っている。
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「Blow Away」は、ジョージの1979年のセルフタイトル・アルバムからのシングルで、他の曲ほどは知られていないかもしれないが、彼の最もリリカルなギターが披露されているという点で、もっと知られるべき曲だ。
その10年後、ジョージは『Cloud Nine』を発表、その中に、『All Things Must Pass』に入っていても違和感のない、美しい「Just For Today」が収録されている。
もともと美しい曲が、極上の彼のスライド・ギター・ソロによって、さらに美しくなっている。
2年後、ジョージはベリンダ・カーライルに依頼されて、彼女の「Leave a Light On」にソロを加えた。カーライルによると、
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「リック(・ノウェルズ;アルバムのプロデューサー)が、リードギターを個性的なスタイルで演奏するクールなミュージシャンを入れるべきだって言ったの。
一瞬考えて、『ジョージ・ハリスンはどう?』って答えたの。
ジョージには数年前にイタリアのサン・レノでちょっとだけ会ったことがあって。
モーガン(・メイソン;カーライルの夫)が、映画『 セックスと嘘とビデオテープ(原題:Sex Lies and Videotape)』(メイソンがプロデュースした)の仕事で彼と親しくしてる人と知り合って、ジョージに連絡を取ることができたの。
彼はすぐに返事をくれて、『ぜひやりたい』って」。
それは、ジョージのお気に入りのソロのひとつとなった。
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1994年に残された3人のザ・ビートルズがレコーディングしたジョンのデモ「Free As A Bird」のジョージのギターは、何よりも最高だ。
シンプルで、効果的で、心からのもので、完璧で、ジョージ以外には奏でられない。
彼の12枚目にして最後のスタジオ・アルバムは、2002年にリリースされ、その1年後、残念なことに彼は他界した。
そのアルバムから、ジョージの比類なきギター・プレイの完璧なオマージュである「Marwa Blues」を入れた。亡くなる少し前に、ジョージは、アルバム『Rhythm Kings』収録の、ビル・ワイマンによるケティー・レスターの「Love Letters」のカヴァーにギター・ソロを提供した。
このソロを元ローリング・ストーンズの一員に送り返した時、ジョージはおどけて「僕の一本調子のソロです」と言った。
実際は、誰よりも素敵に、そのソロを弾いている。
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あなたが一番好きなジョージのギター・ソロは何だろう?
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(discovermusic.jp)
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音楽も大好きで毎日聴いている。
当時買ったビートルズの日本発売全種のLP・EP・SPは全部小屋裏で眠っている。

「ステレオこれがビートルズVOL1・2」なんという日本発売のLPもある。
ビートルズ解散後の買ったジョージのLPも全部持っていて小屋裏で眠っている。
CDの時代になってから買ったジョージの新譜CDはいつでも聴ける状態にある。

しかし大量にあるので探さないとすぐには聴けない状態にある。
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追伸:

妻とドン・キホーテに行った。

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追伸2:
庭を散策して、西と東のビオトープ(メダカ・ミナミヌマエビ・タニシ・カワニナ)の水面の落ち葉をトングで挟んで庭に撒いた。
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追伸3:
今日、風呂に入りながら聴いたアルバムは、
「ザ・ビートルズ 1967年~1970年 DISC2(3~6)」
1962年デビュー、イングランド出身のロック・バンド。
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追伸4:
2017年米映画「イット・カムズ・アット・ナイト」を観た。
<夜になると襲って来る“それ”による感染拡大で人類が滅亡の危機に陥り、ポール(ジョエル・エドガートン)一家(カルメン・イジョゴ、ケルビン・ハリソン・ジュニア)は森の中の家で息を潜めて暮らしていた。
それでも義父のバド(デヴィッド・ペンドルトン)が感染してしまい、ポールは彼を殺害し埋葬する。
そんなある夜、ウィル(クリストファー・アボット)とその家族(ライリー・キーオ、グリフィン・ロバート・フォークナー)が助けを求めてやって来て、2組の家族による共同生活が始まる。
両家族は次第に打ち解けていくが、ウィルの息子アンドリュー(グリフィン・ロバート・フォークナー)に感染の可能性が浮上し、お互いへの猜疑心と“それ”への恐怖が高まっていく。>
1974年生まれオーストラリア出身の俳優ジョエル・エドガートン主演の心理スリラー映画だね。
1986年生まれコネティカット州出身の俳優クリストファー・アボットも出ている。
1974年生まれイングランド出身の女優カルメン・イジョゴも出ている。
1994年生まれルイジアナ州出身の俳優ケルビン・ハリソン・Jr.も出ている。
1989年生まれカリフォルニア州出身の女優ライリー・キーオも出ている。
監督は、「WAVES ウェイブス」「Krisha」などのトレイ・エドワード・シュルツ。
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