『アオサギが初めて米国で見つかる、ユーラシアの鳥』
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* どうやって来たのか、定着すれば近縁のオオアオサギと競合も
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本来はユーラシア大陸やアフリカ大陸に生息するアオサギが、米国で初めて目撃された。
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目撃者は18歳のバードウォッチャー、スカイラー・カーデル氏。
米国マサチューセッツ州ナンタケットの一部であるタッカーナック島で、鳥類の監視と保護に携わっている。
9月5日、カーデル氏は砂浜をパトロールしていて、サギを見つけた。
最初は、このあたりでよく見られるオオアオサギに見えたが、よく見るとどこか違っている。
少し体が小さく、色も薄かったからだ。
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「オオアオサギよりも首や脚、くちばしが短かったのです」とカーデル氏は話す。
アオサギのように見えたが、実物のアオサギを見たことはなかった。
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「最初からアオサギではないかと思っていましたが、そうだと断定する前にいくつか確認しなければならないことがあります。
はやる気持ちを抑えて、冷静に行動しなければならないことはわかっていました」
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カーデル氏は、そのときに撮影した写真を調べ、翌日再びタッカーナック島を訪れたが、もうその鳥はいなかった。
その日の午後、ボートで近くのマスケゲット島へ向かったところ、その鳥はまるで待っていてくれたかのようにそこにいた。
さらに写真を撮り、マサチューセッツ鳥類記録委員会へ送った。
カーデル氏の最初の判断は正しかった。
その鳥はアオサギに間違いないと確認されたのだ。
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科学者によると、米国本土(ハワイやアラスカを除く48州)でアオサギが確認されたのはこれが初めてだ。
アオサギは生息域を広げており、やがて南北米大陸にも定着する可能性がある。
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米国本土でアオサギが見つかったのは確かに驚きだが、鳥が生息範囲の外で見つかることは実は非常に多い。
これは「迷鳥」と呼ばれる現象で、今回のアオサギもその一例に過ぎない。
近年、このような行動は偶然というよりも、生物としての本能的な行動と見なされる傾向にあると、米ニューヨーク市立大学スタテンアイランド校の鳥類学者で、ナンタケットを本拠地としてタッカーナック島の環境保護活動を行っている「タッカーナック・ランド・トラスト」の理事でもあるリチャード・ベイト氏は語る。
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* どんな経路でやって来たのか?
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アオサギ(学名:Ardea cinerea)とオオアオサギ(学名:Ardea herodias)はどちらも長い脚を持つ水鳥で、同じアオサギ属の仲間だ。
そしてどちらも、海岸、河川、湿地帯で見ることができる。
ベイト氏によると、エサとするのは小魚や甲殻類、昆虫などで、げっ歯類を食べることもある。
200万年前ごろに共通の祖先から分かれたらしいこともわかっている。
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外見はそっくりだが、専門家ならすぐに見分けることができる。
鳥類保護組織「マサチューセッツ・オーデュボン協会」の鳥類学者であるウェイン・ピーターセン氏は、アオサギはひと回り小さく、脚やくちばし、首が短く、色も薄めであることが多いと言う。
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ただし、この2つの種の生息域は大西洋に隔てられている。
オオアオサギは北米のほぼ全域から中米、カリブ海にかけて見られるが、アオサギはヨーロッパ、アジア、サハラ以南のアフリカに生息する。
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では、アオサギはどのようにしてナンタケットにやってきたのだろうか。
厳密にはわかっていないが、鳥類学者のトム・ジョンソン氏が写真を詳しく分析したところ、今年の夏、同じ個体がカナダ東岸のノバスコシアにいた可能性があるという。
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ピーターセン氏によると、ヨーロッパから北上し、アイスランドかグリーンランド、さらにカナダを経由してやってきた可能性が高そうだ。
あるいは、西アフリカから南米やカリブ海を通って北上した可能性もある。
さらに、可能性は低いものの、ヨーロッパを出港した船を「ヒッチハイク」してきたことも考えられるという。
シベリアからアラスカを経て東に進んだ可能性はほとんどなさそうだ(シベリアとアラスカの間に連なるアリューシャン列島でアオサギを見ることはほとんどない)。
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ベイト氏によると、ヨーロッパでアオサギの生息範囲が拡大していることは間違いなく、カリブ海地域やカナダ東岸のニューファンドランド島でも、ほぼ毎年のようにアオサギが見られるという。
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今では、冬になるとアオサギは必ずといっていいほどアイスランドにやってくるうえ、グリーンランドでも15回の目撃事例が残っている。
南に目を向ければ、大西洋東部にあるアゾレス諸島で毎年150羽以上が目撃されているほか、カリブ海北端のバミューダ諸島周辺で見かけることも珍しくない。
同じカリブ海地域のバルバドスでは、今やほぼ一年中見ることができる鳥になっている。
ただし今のところ、そこで繁殖しているという記録はない。
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ベイト氏は、この状態が続けば、「やがてほぼ間違いなく、アオサギが南北米大陸で繁殖を始めるでしょう」と言う。
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* 「迷鳥」の意味すること
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「迷鳥」と言うと、文字どおり迷った鳥だと思われがちだが、ベイト氏はこのような行動は本能的なものと解釈すべきだと主張する。
つまり、種が新たな生息地域を見つけて勢力を広げるための一般的な行動だということだ。
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「このような放浪や繁殖は、鳥などの生物にとってとても自然なことなのです。
しかし、専門家の中にもこの考えを受け入れようとしない人がいます。
タッカーナック島のアオサギは方向感覚が狂ったり、風に飛ばされたりして迷った鳥だというような古い考え方を持っているのです。
実際はそうではありません」
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アオサギとオオアオサギが同じ地域で暮らすことになれば、同じような居住環境や食べものを好み、同じように行動するので、競合する可能性が高い。
ピーターセン氏によれば、非常に近い種であり、交配が起こって子孫が生き延びる可能性もあるという。
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ベイト氏はこう話す。
「50年前は、データが十分ではなかったため、迷鳥が新たな繁殖地と種の形成に向かうプロセスだとはわかりませんでした。
しかし今では、それを示すデータが豊富にあります」
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たとえば、近縁種のアマサギ(ほぼ同サイズで、白い羽を持つ水鳥)は、1950年代にアフリカから南米にやってきて、そこから北に広がった。
今では、中米から米国の中南部にかけてよく見られる鳥になっている。
ピーターセン氏は、これと同じことがアオサギでも起こる可能性があると述べる。
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ナンタケットで見つかったアオサギは、その後は目撃されていない。
西へ向かったのではないかと考えられており、すでにかなり遠くに移動している可能性もある。
今後も、どこか別の場所でバードウォッチャーを驚かせることになるかもしれない。
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(NATIONAL GEOGRAPHIC)
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『ヨーロッパから北上し、アイスランドかグリーンランド、さらにカナダを経由してやってきた可能性が高そうだ。
あるいは、西アフリカから南米やカリブ海を通って北上した可能性もある。』
いずれにしろアオサギもすごいね。
勢力範囲をどんどん広げてる。
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『種が新たな生息地域を見つけて勢力を広げるための一般的な行動だということだ。』
そうだね。
ホモ・サピエンスもアフリカ大陸から全世界に広がったからね。
全ての生き物たちの「唯一絶対の生きる目的」は自身の遺伝子を次の世代に渡すことだからね。
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アオサギは、時々庭にやってきて、錦鯉や金魚を食べてしまう。
もう、何匹も食べられてしまった。
アオサギは、上空を飛んでいて、水っぽいものを見つけると、近くの屋根にとまり様子をうかがう。
安全だと思えば飛来して魚を食べる。
私の庭の池の金魚を食べる生き物はアオサギ。
石臼などの狭く浅いところで飼っている金魚はカラスも食べる。
アオサギは淡水魚好きの私にとっては害鳥である。
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追伸:
庭を散策して、西と東のビオトープ(メダカ・ミナミヌマエビ・スジエビ・ヒメタニシ・カワニナ)の水面の落ち葉などゴミをゴミ拾いトング挟んで捨てた。
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デッキの椅子とテーブルをタオルで乾拭きした。
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西と東のビオトープでウキクサを探したが見つからなかった。
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亀小屋のカメ達(イシガメ・ウンキュウ・クサガメ・ペニンシュラクーター・スッポン)の水足しをした。
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追伸2:
今日、風呂に入りながら聴いたアルバムは、
「パティ・ペイジ パティ・ペイジ・ベスト DISC2(9~13)」
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追伸3:
2008年米映画「弾突 DANTOTSU」をまたまた観た。
<コネティカット州ブリッジポート。
マットことマシュー・コナー(スティーヴン・セガール)は地元警察の刑事だったが、酒とギャンブルに溺れ、娘ベッキー (リディア・ジョーダン)の教育資金にまで手を出して家庭を崩壊させた挙げ句、警察の証拠品保管庫から押収した麻薬組織の売上金を横領した相棒の罪を着せられて懲戒免職となっていた。
教会に通い、己の罪深さを顔なじみのマロニー神父 (バーニー・マキナニー)に懺悔するも、職も家庭も失い、生きる目的すら見いだせず流されるままに自堕落な日々を送るマット。
ある晩、いつもの如くギャンブルで多額の借金を作ったマットは、カジノの駐車場で債権者ともめている最中に謎の男ブルー(ポール・カルデロン)とその手下の襲撃を受ける。
ブルーに連れられるまま廃劇場に向かったマットは、そこで素性不明の老人と対面。
老人はマットがかつて特殊部隊の暗殺チームに所属した伝説の暗殺者である過去を知っており、彼に法で裁けぬ犯罪者の暗殺の仕事を持ちかける。
老人はマットの総額100万ドルを超す借金の借用書を入手しており、渋々ながら老人の依頼を引き受け、まずは北朝鮮の工作員と組んで偽ドル札製造で荒稼ぎするイタリアン・マフィアのブルーノ(アーサー・J・ナスカレッラ)と、その取引相手であるチャイニーズ・マフィアのリン(リー・ウォン)を首尾よく抹殺する。
だが、3人目の標的は別れた妻の再婚相手であり、娘の新しい父親で、マットのかつての同僚で親友でもあるスティーヴ(マーク・エリオット・ウィルソン)だった……。>
1952年生まれミシガン州出身の俳優スティーブン・セガール主演のアクション映画だね。
1940年生まれニューヨーク州出身の俳優ランス・ヘンリクセンも出ている。
1971年生まれカリフォルニア州出身の女優レニー・ゴルーズベリーも出ている。
1959年生まれプエルトリコ出身の俳優ポール・カルデロンも出ている。
1944年生まれニューヨーク州出身の俳優アーサー・J・ナスカレッラも出ている。
監督は「提督の艦隊」「デス・レース2」などのロエル・レイネ。
スティーブン・セガールは大好きな俳優の一人。
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追伸4:
2000年米映画「悪いことしましョ!」を観た。
<コンピューター関連の会社に勤めるエリオット(ブレンダン・フレイザー)は、職場でバカにされている不器用な青年。
アリソン(フランシス・オコナー)に熱烈な片思いをしているが、存在にすら気づいてもらえない。
そんな時エリオットに、悪魔だと名乗る絶世の美女(エリザベス・ハーレー)が近づいてくる。
彼女は自分に魂さえ売り渡せば、願い事を7つかなえてあげると告げ、エリオットは承諾。
かくして彼はアリソンを手に入れようと、まずは結婚。だがすぐに裏切られ、バスケ選手になって誘おうとしてもやはり逃げられる。
思い詰めたエリオットに心境の変化が訪れ、願いがあと一つになった時、彼は「アリソンに幸せになって欲しい」と告げる。
すると、自分のことを願わなくなったことで、悪魔の契約は無効となった。>
1968年生まれインディアナ州出身の俳優ブレンダン・フレイザー主演のロマンティック・コメディ映画だね。
1965年生まれイングランド州出身の女優エリザベス・ハーレーも出ている。
1967年生まれイングランド出身の女優フランシス・オコナーも出ている。
1968年生まれアラバマ州出身の俳優オーランド・ジョーンズも出ている。
1969年生まれイリノイ州出身の俳優ポール・アデルスタインも出ている。
監督は、「アナライズ・ミー」「ゴーストバスターズ」などのハロルド・ライミス。
スタンリー・ドーネン監督の同名映画(1968)のリメイク。
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