巷では、某宗教団体と安倍元総理の関係が
取り出たされ、その話題でもちきりです。
今回の記事では、別の視点から、
安倍元総理の情報をお届けします。
自民党の西田昌司氏が、
追悼を込めて、想い出話を語ります。
安倍元総理と財政法について勉強会を開き、
積極財政を奨めていたそうです。
後半、TPPのこぼれ話もあります。
文字起こしをしました。
今日はこんな格好をしておりますのは、
増上寺で安倍先生のお通夜が行われるということで、
これから、東京に参ります。
昨日(投票日の朝)東京に行きまして、
安倍先生の私邸に参りまして、
お悔やみに行ったんですが、
その時に、頭に包帯が
撒いてあって、
司法解剖で全部解剖された
という話ですが、痛ましい姿では
あったもののお顔自体は、
非常に穏やかな顔で
いらっしゃいました。
本当に改めて安倍晋三先生の
ご冥福をお祈りしたい
と思います。
今回の私の京都の選挙、そして自民党全体も、
結果的に大勝させて頂いたわけですけれども、
この背景には安倍さんに対する弔い合戦という
大きな国民の気持ちが、乗っかって
この結果になったものと思っております。
まさに安倍先生のお陰だと思います。
その遺徳を汲んで、我々は、その志を、
継いでいかなければならないと
思っておりますけれども、じゃあ、
その志というのは、何だったのか?
今日はちょっとお話させて頂きます。
安倍総理は、
「戦後レジームからの脱却」
ということを、兼ねてから
掲げておられました。
私自身も、平成二年に京都府議会議員になったの
ですけれども、
安倍総理は、平成三年に安倍慎太郎先生が、
逝去されたことを受けて、
その後、立候補されたんですけれども、
その時、思い出すのは、
私は、西部邁先生とお付き合いがあるんですが、
西部先生が、おっしゃるには、
「西田さん、安倍晋三という
議員は、なかなかの議員だよ!」
私は安倍さんの事を全然、知りませんでしたから、
失礼な言い方ですが、
「ただのお坊ちゃま議員だろう。」
と思っていたんですが、そうじゃなくて、
とにかく彼は、日本というものを、
良く考えていて、歴史観が、
非常にあるんだと。
私は、安倍晋太郎の息子ではなくて、
岸信介の孫です。
そういう言い方で、私に話すんだよ。
とおっしゃっていました。
西部先生は、安倍さんの事を、
「中々見どころのある人だよ!」
とおっしゃっていました。
その後、安倍先生は、当選2回くらいで、
自民党青年局長になられたと思います。
その後、岸田さんが、自民党の青年局長に
なられたんですが、
私は、当時、自民党の京都府の青年局長を
しておりましたけれども、
そこで、全国青年局長会議なんかで会うわけですね。
さらに私は自民党の青年議員連盟の会長を
しておりましたので安倍晋三青年局長に、
青年議員連盟の会長として、
色々な申し入れをしていった。
私も、言葉は違えど、
「戦後体制から抜け出さなければ
ならない!」
とずっと申し上げてきましたので、
まさに私の目指しているものと、
安倍晋三先生の目指している
ものは、一致していたわけなんです!
戦後レジームとか、戦後体制とは何なのか?
要するにひとつの象徴は憲法ですよね。
戦争に負けて、占領されたことによって作られた
法律や思想や物の考え方、さらには歴史観。
こういうものに日本はずっと縛られている。
憲法に始まり、東京裁判史観ですよね。
そういうものに縛られているから、
これを脱却していかなければならない。
ということを、私自身、政治信条の第一番として
やってきたのです。
それに加えて、この数年でようやく気が付いたのは、
実は、財政法だったんです。
これは、最後に安倍総理と一緒に、
財政政策検討本部を作って、
安倍先生に最高顧問を引き受けて頂きまして、
私が本部長で、半年以上に渡って、
勉強会をしてきたわけです
けれども、
その結論は、
「緊縮財政ではなくて、積極財政を
しなくてはならない。」
ということなんですが、
そもそも何故?財政再建をやらなくてはならないか
というと、財政法なんです。
財政法によって、予算は
税金の範囲内で作らなければならない。
建設国債を除いて、政策決定費を、
いわゆる、赤字国債でやる事はダメ!と、
書いてあるわけですよね。
(財政法第4条)
その事によって、財政は均衡でなくてはならない。
赤字国債を出してはならないという法律的根拠に
なっているんですけれども、
理屈抜きに皆が「予算というものは、税金の範囲内で
やるものだ」と思い込んでいたわけですね。
しかし、調べて行くと、
ここには、全く違う意図が
あった訳です。
つまりこれも戦後体制そのもので、
憲法は昭和21年に作られたけれども、
財政法は、昭和22年に作られていまして、
まさに、憲法で、
不戦の誓いを立てさせられ、
自らの国を守る事がタブーのような
価値観の体系を作られたわけです。
念には念を入れて、その後、
国防予算を使えないように
する為に、
この財政法をGHQは、
日本に作らせたわけです。
それでGHQは日本の手脚を縛る
形になっていたわけです。
それを、最近、我々も安倍総理も
気が付きまして、
「これは、とんでもない!
これを変えなければダメだ!」
ということで、戦後レジームの一番は、
憲法や東京裁判だと皆さんは思って
いますけれども、実は、
「財政法」この3本柱が、
日本を縛りつけていたわけです。
結論はこれを変えなければいけない
ということですが、まだ自民党の中には、
「財政健全化」
「プライマリーバランスを達成
しなければならない」
と理屈抜きで思い込んでいる人たちが、
やっぱりいるわけです。
そこで、参議院選挙前に党内での大きな
混乱を避ける為に、敢えて安倍総理と相談をして、
このプライマリーバランス云々という話は
触れないという形にしましたけれども、
この参議院選挙が終わったら、
もう一度、財政政策検討本部を再開して、
しっかり党内で議論をして、
何でこう言う事になっているのか?
財政再建をしなくてはならないと思い込んでいる
一番の原因は「財政法」にあるんだ。
これこそ、戦後体制そのものなんだ!
これを改正しなくてはならない!と
安倍総理とお話をしていた
矢先だったんですね。
その時に、こういう形で
お亡くなりになったという
本当に悔やんでも悔やみきれない。
とんでもない事態になったと
思っています。
私は、安倍総理と一緒に気が付いた、
戦後体制の三本柱、これを憲法、
東京裁判史観、財政法、こうしたものを
我々がしっかりと引き継いで、やっていく。
その事を、皆さんに改めてお誓いを
申し上げたいと思います。
そして、安倍晋三元総理のご冥福を
心からお祈り申し上げます。
その時に安倍総理は、
こうおっしゃったんですね。
「西田さん、僕はね、
アメリカのウォール街が
支配するような貪欲な支配の
資本主義は反対なんだよ!」
そうじゃなくて、日本の国は瑞穂の国だろ?
米作りをすることによって、一族郎党が力を合わせて、
村中、集落中が力を合わせて、米作りをする。
そういう共同社会をつくってきたんだよ!
グリードが支配する資本主義に呑まれてしまっては
ダメだし、アメリカだって、本当はそういう事は、
良くない筈なんだ。
だから、農産物を守るために、
TPPよりも、このさえ、オバマに、
言ってやろうと思うんだ!
その代わり、日本は防衛力を強化しなくては
ならないから、アメリカから武器(F35)
でも買おうじゃないか?
「その方が、アメリカは軍事産業の方が、
雇用のすそ野が大きいでしょう?
あなたも得だし、日本も得だ!
少々、高い買い物になるけれど、
農業を守るためにはそういう話に
してやろうと思うんだよ。」
という話を安倍さんが私に、
おっしゃったんです。
私は、よくぞおっしゃって頂いた。
その通りです。
我々が安倍総理に進言していた事を、
出発の直前におっしゃったわけで、
我々は、これなら大丈夫だ!と
安心して送り出した。
ところが、帰ってきたら、
TPPには利益がある事が
分かりました。これから
交渉に入ります!
こう宣言されたんです!
私は、それを聞いて、
呆気に取られて、
落胆しました。
そしてそのまま本当に、
寝込んでしまいましたよ。
その後、TPPに参加だったのですが、
実際問題は、金融関係で、
私は、TPP交渉の党内のまとめ役を
させて頂きました。
金融方面ではかなり、
懸念されたことは無くなったし、
農業の方でも、後に農林水産大臣をされた
江藤拓さんとこの前、話をしていて、
「TPPで農業はどうなったの?」と聞いたら、