❑サブスク❑







❑私が子供の頃、小学校の高学年から中学、高校の頃に聴いた歌謡曲の名プロデューサー酒井政利さん。



中学生で初めて買ったシングルレコードの『魅せられて』や、『よろしく哀愁』『いい日旅立ち』等プロデューサーとして活躍した酒井さんが亡くなってひさしい。







元は映画制作を目指し、松竹に入社後、音楽業界へシフトして、数多くのアイドルを育て上げる偉業を成し遂げた達人である。


私と共にエンターティメントの映像分野でテレビスターになった赤影/坂口祐三郎の好きな歌が山口百恵さんの『いい日旅立ち』であり、間接的とは言え存在を知っていたベテランの方だった。






たくさんの偉業を打ち立てた、酒井政利さんのご冥福をお祈りしたい。

 







❑さて本題は、私と坂口祐三郎が二人三脚でエンターテイメント業界の仕事を始めた頃の話しである。


どうしても上手く仕事の調整がいかない事が多く、空回りする事が多かった。

 


坂口自身の中で、自身がスターであり、安い仕事は受けないプライドとも言う壁が高く、思い出しても大変だったと言う気持ちになる程だった。



私も彼との関係性を効率良く動かす為、電話の連絡が中心になるのだが、今思えば、直接会って相談して了解を得ると言う順序を優先し過ぎていたのかも知れないと感じる。



タイミング良く会って、昔話しの赤影の頃の話しと仕事の相談を織り交ぜて話す仕事の承諾と、電話の相談では拒絶率が高い感じがしたからである。


ある時、自分が『高倉健』でも、同じ相談をするのか、と厳しい意見を言われ言葉に詰まった事があった。


❑(坂口が東映京都に所属していた頃の、トップスターは中村錦之助さん。)



(彼はその吹き替え俳優も兼ねていて、東京の東映から来た高倉健さんと、先輩と言う事と故郷が近いと言う事で色々話していたと言う。

健さんの後の活躍をテレビスターの立ち位置から感じる事の多い坂口が、映画スターとして第一線を走る健さんの話題を私に良く語っていたのだ。)





■デビュー直後、美空ひばりさん主演映画『花笠道中』(1962/東映)に、先輩の里見浩太朗さんの弟役に殿役で出演の坂口祐三郎。


私と彼の世代間の違いもあると思い、主に私が成長期に胸踊らされた歌手、俳優のエピソードを読みあさり、関係者の苦労話しを、感じる事で、少しずつ、その謎が溶けて来た、そんな気分だったのだ。



特に1970年代の歌謡曲の歌手は、自身の歌ではあるものの、企画から制作の全てを会社がおこない、あたかも自身が経験した世界を感じながら歌い上げ、ファンを獲得していく。




『沢田研二』『山口百恵』『郷ひろみ』『野口五郎』等、イメージ先行である。


✡️新御三家に絞った歌を個人的にあげてみた。

本当は絞れない所ではあるもののご容赦頂きたい。






上記の3曲は特別心にしみる歌であるが、各三人の話題はまたの機会で。






坂口の『赤影』は、更に物語のエピソードが入り、彼と赤影が一心同体に見えるものの、それは、別モノなのである。


 ■赤影公式第1話■



あくまで俳優と言う仕事は、与えられたキャラクターに自身を投影させて役割を担う事と思う。



しかし、余りにもイメージが強い場合は、キャラクターに俳優が飲み込まれる現象が起きる。




数あるキャラクターの中で時代に合わせ、イメージを変える俳優が求められるものの、強烈なイメージにさらされる事で、俳優も、そのイメージに立ち止まるのでは無いかと思う。


坂口祐三郎の『赤影』も、そんなキャラクターの一つのようだと感じてしまうのだ。