右/赤影の悪役名優汐路章さん。
❑さて名優/役所広司さんである。
❑映画予告❑
役所広司さんの演技力は勿論、西川美和監督の演出、そして原作の佐木隆三さんの『身分帳』が原案に構成されている。
❑映画予告❑
❑役所広司さんは時代劇でも映画『関ヶ原』で徳川家康を好演。
これまた素晴らしいです。
❑不思議な事に『素晴らしき世界』原案の小説家/佐木隆三さんは私と同郷、北九州市出身、また晩年は私の生まれ育った北九州市門司区が終の住処であった。
生前何度かお会いした事のある方でもある。
❑不思議な繋がりはまだあり主演の役所広司さんの1番の応援をした方が長崎県諫早市出身の脚本家市川森一さん。
これはこれで面白い作品である。
❑映画予告❑
❑脚本家の市川森一さんは生前私と親交深い東映プロデューサー平山亨さんと仮面ライダーの企画に参加した話しも聞き、奥様は若い頃、赤影に町娘役で出演。
❑坂口祐三郎の赤影に救われる役柄。
幼少期の記憶に当時再放送回を良く覚えていると言うクロスオーバーな事だらけである。
❑坂口祐三郎が突然この世を去った2003年7月。
その半年前、彼との話で、普通ならとっくに死んでたと…驚く告白を受けた。
©️瀬崎智文・AMIproject
❑彼の話しはこうだ。
色々な問題が山積みで大変なんだよ…。
笑顔で語るものの表情は硬く、いつもの彼と違う疲れた顔をしていた。
実は、カバンから紙袋を出して、こう言った。赤影の仮面を貴方に渡したい。
■写真は坂口祐三郎自身が作成して撮影に挑んだ、赤影の仮面から型を取った限定版の赤影仮面のレプリカ。(当時、初めて仮面のレプリカを東映から発売した第1号だ)
一瞬何を言ってるのか?
意味のわからない時間が過ぎていく。
しばらく時間が過ぎ、この仮面は自分の命と思って持っていて欲しい。
つまり、命と同じ大事な赤影の仮面を、いきなり渡されて、こっちも、簡単に、はいそうです。
とは言えない。
■坂口祐三郎自作の仮面を着けて撮影する写真。
ただ一度決めた事は、絶対に引かない彼の性格も知っている。
預かる理由を教えて貰えれば、坂口さん、きちんと預りますと応えて、ようやく、彼も落ち着きを取り戻したようだった。
実は、自分の人生、つまり坂口祐三郎の人生を前にした物語をいつか書いて欲しい。
そう言われたのだ。
それまでに、提案する企画の文章は数多く書いて渡していたものの、それとは比べものに、ならない労力と時間を費やす事になる。
率直な気持ちを伝えても、今すぐとは言わない。
いつか、物語にして本にして、赤影では無く、自分を前に出して欲しいと言う言葉だった。
こうして、小説『仮面と生きた男』の構想に入るのは、ずっと後の事になる。
■写真は坂口祐三郎13回忌イベント、赤影の映画版の上映会。
※二人の中央に坂口の赤影が偶然映り込んでる様に見える。
■上の赤影の写真。
なぜなら、まだその時点では、坂口祐三郎自身が存在しているからだ。
漠然と考えた事は、坂口本人に、色々取材してリサーチすれば、自信は無いものの、何とかなると、そう思っていた。
彼が突然この世を去るとは夢にも思っていなかったからである…。