2019年10月
入院した時の話です。
この日も記憶がないことが多いため
後から聞いた話や何となくの記憶を
まとめています。
分かりにくいところがあると思いますが
ご了承ください。
10月3日
“せん妄”の状態で
自分でも現実と夢が
分からなくなり混乱している私。
私の中では
父に会うという心残りが
解消されたので
もう後は死ぬのみと思っていました。
やっとこれでゆっくりできる。
みんなともお別れだけど
会いたい人に会えてよかった。
先にあの世へ行くけど
見守ってるから安心してね。
ありがとう。
安らかな気持ちで旅立てると
思っていたのに…
なぜか、昨日と同じように
目覚めてしまします。
目覚めると両親がいたり
猫好きAさんがいたり
心配して来てくれた友人がいたり。
みんなに会えるのはうれしいのですが
父が来るまで待って、
父に会ったら
10月1日に死ぬことになっている
予定の私としては
何度も起きてしまうことが
腑に落ちません…。
起きるたびに
「今日は何日?」
「今は何時?」
などと日にちが気になって
仕方ありません…
おかしい、予定と違う
10月3日になってしまったけど
いいのだろうか?
夢の中で名札を落としてしまったせい?
このまま死ななかったらどうなってしまうの?
頭の中でいろいろな考えが
ぐるぐると回って来ます。
そして朦朧として
また夢の世界へ戻っていくのです。
あの世への入り口で渡すように
言われていた名札を
落としてしまった私。
あの札がないから死ねないのだと
思い、必死に探しに行きました。
真っ暗闇(宇宙?)を
泳ぐように進んでいくと
いくつかの星が見えます。
ひとまず一つの星に降り立ちます。
そこには知っている人や景色が
あるのですが、何か違和感があります。
表現がしにくいのですが、
自分の家なんだけど
家具が微妙に違うとか、
友達の輪にいるんだけど
一人だけ違う人が紛れているとか…
間違い探しのような感じです。
違いに気づくと正しい星を求めて
また宇宙に飛び立って
次の星へ行くというようなことを
繰り返していました。
パラレルワールド??
に迷い込んだともいうのでしょうか…
なんとも不思議な世界でした。
とにかくいろいろな星へ
行くのですが名札は見つからず…。
疲れるとふと病室のベッドが見え
フワフワと体がベッドへ戻っていきます。
そして目を開けると…
現実の世界へ。
近くにいる人に尋ねます。
「今何日?何時?」
「10月3日」
「おかしい、3日になったらダメだ」
「??」
「10月1日より進んだらおかしなことになる」
「???」
「もう一回行ってくる。 」
の繰り返しだったような気がします。
死を覚悟しているのに
その時が訪れない…
日にちが予定と違って
どんどん過ぎていく…
今ここにいる世界が
現実なのかも分からない…
予定外のことが起こり
私はかなり焦っていました。
とにかく予定通りに
進むよう何とかしなければ…
このままではいけない!!
と強く思っていました。
つづく
今日も読んでいただき
ありがとうございました!