2019年公開のアメリカ映画です。
2014年ノルウェー映画「ファイティング・ダディ 怒りの除雪車」のリメイクです。
監督はオリジナル版と同じハンス・ペテル・モランド。「特捜部Q Pからのメッセージ」も監督されています。
オリジナル版の方も感想を書いてました。
舞台がノルウェーとアメリカですから登場人物の名前とか犯罪組織に違いはあるのですが、ストーリーは一緒です。
私としてはリーアム・ニーソンも好きなのですけど、ステラン・スカルスガルドお父さんの方が、キレていて、イッちゃっていて、表情筋死んでるのにユーモラスな感じがしちゃうところが大好き過ぎて、オリジナル版の方が一歩リードです。
いざ猟銃自殺っていう時に邪魔が入った時の顔がツボです。悲愴感ゼロ。面倒臭そう。
ストーリーは犯罪には手は染めていないクリーンな息子をその友人の巻き添えで殺されてしまった父親の復讐劇です。
息子殺害は辺りを牛耳るギャングのボス、“バイキング”ことトレヴァー(トム・ベイトマン)の指示によるものでした。
息子カイル(マイケル・リチャードソン、リーアム・ニーソンの実子)を殺されたネルズ(リーアム・ニーソン)はカイルの同僚のダンテから自分はコカインの運び屋をやっていて、一袋を盗んだところ、それがバレてカイルは殺された。そしてカイルは実はコカインのやりとりには関わっていなかったことを聞きます。
なんてひどい。制裁を加えるにしても、よく確かめてからにして欲しい。
そりゃキレます。
ブチギレたお父さん、まずは実行犯からやっつけます。そして、実行犯から殺害を命令した親玉バイキングを突き止めるのです。
このお父さん、素人なのにギャング相手にやたら強い。やられるギャングが可哀想な気さえしてくる。
息子を失い、妻にも去られて、最早彼に怖いものなどないのです。実際自殺まで考えたくらいです。
そりゃ強いよね。
手下が次々と行方不明になっていくバイキングは同業者のギャング(ネイティブアメリカン)の仕業と勘違い。ボスの息子に制裁を加えます。怒れる父親が増えてしまった。
よく確かめないと。やたら人違いで人を殺すな、この人(バイキング)は。もしかしてとてもうっかりさんなのでは。
思いがけない他のギャングの参戦、まだまだ続くバイキングの勘違い。
ネルズが兄(元ギャング)のアドバイスにより暗殺者を雇います。餅は餅屋ってね。ところがこの暗殺者、寝返ってネルズの苗字をバイキングに教えてしまいます。そのちょっと卑猥で珍しい苗字(コックスマン、オリジナル版ではディックマン)を聞いてバイキングはネルズの兄が黒幕と早合点するのです。本当にうっかり者だな。どこまで勘違いで人を殺すんだよ。
そしてネルズの次のターゲットはなんとバイキングの息子のライアンです。
息子を殺された父親二人、息子を誘拐された父親一人、三つ巴の戦いに発展。
二つの映画の共通点は敵役のバイキング、ノルウェー版では伯爵(ポール・スヴェーレ・ハーゲン)がイケメン。そしてその息子役の子もやたらかわいい。お父さんギャングなのにとてもいい子だし。思わずネルズも絆されちゃうってね。
絆されちゃったネルズ、本の代わりに除雪車のカタログを読んであげています。
オリジナルもアメリカ版もほぼ同じ運び。
除雪車にも乗せてあげます。
細かい笑えるシーンも同じです。
部下にはゲイカップルが。冷徹な中にラブを感じる。
ネルズのお兄さんの奥さんがアジア系なところも一緒。この奥さんもやたら気が強い。
最後にパラグライダーが墜落してくるシーンも一緒でした。
なにかと笑えるシーンが盛り込んであるんだけど、題材が復讐劇で主人公が笑ってくれないからシリアスに観てしまいます。でも二回観るとかなり笑えます。
息子思いのお父さん達のお話ですね。
息子思いと言えば、カイル役のマイケル・リチャードソン、出番は少ないですが、リーアム・ニーソンとナターシャ・リチャードソン(故人)の息子です。ナターシャはスキー事故で亡くなりましたが、ナターシャのお母さんはあのヴァネッサ・レッドグレイヴです。かなりのサラブレッドですね。リーアムにはもう一人ダニエルという息子もいます。
スカルスガルドの息子達同様、これから活躍されるといいですね。
両家共に高身長で美形のDNAですからね。
オリジナル版、アメリカ版、出来れば両方ご覧いただきたいです。
そして貴方はステラン派?リーアム派?