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ここには何も書かれていない

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君の心臓に吸い込まれる一粒の弾丸

愛しているというだけで

いつも僕だけ生き残る

 

最初から決まっていたかのように

徒(いたずら)に生還を繰り返す僕を残して

君は何度だって死んでいく

すべてを僕に思い出させるために

 

「君」という名指しが

君を特定できないくらい

君は何度となく死んでいった

すべては僕にすべてを思い出させるために

 

そもそも「すべて」とはなんだったろうか

これじゃまた君を死なせることになる

気付けば傷だらけだった肉体が

優しく「すべて」を仄めかしている

 

立ち上がり戦場を見渡す僕が

あの日泣きながら上げた産声

必ずしも永遠じゃない永遠の足下で

野の花が見る見る枯れていった

 

愛しているというだけで

いつも僕だけ生き残る

いつも僕だけ生き残る

 

静かな部屋で

人生は確実に椅子に凭(もた)れていく

窓の外

雨が優しく肩に濡れ

そして君だけ生き残る