持つべき時に
持つべき感情を
持つべきなのだという
シンプルな辻褄が
この世に溢れている
君がそばにいるだけで
僕の心は満たされるのだから
例えば夕暮れの防波堤で
君が泣きながら構えた銃が
確かな意志を持っていたとして
僕はたぶん手を挙げる
君のその手は震えている
誰かに愛された記憶が
おもむろに呼び起こされて
今日までの僕らの日々が
ことごとく裏付けされていく
だから涙が止まらないんだ
君は服を脱ぎ捨てる
僕は小さく勃起する
生まれたことを肯定するために
誰かを愛してみようと思う
シンプルな僕の
辻褄合わせ