無題移り行く季節の中に 聴こえない重低音が響いている 季節そのものにしか聴こえず 季節そのものが奏でている これはこの季節に話すべきではなかった 僕だけの秘密 そして君にも知る権利のある秘密 縦書きの詩が時々カーテンに見える 「行間」どころか 風ばかりを孕(はら)んでいた