ねぇ
苦しいですか
悲しいですか
悔しいですか
もしそうなら
それは自分が
大切だからです
自分のこと好きだから
向き合えるから
苦しいです
悲しいです
悔しいです
世界で一番自分が大事です
報われない思いは
たくさんあります
結局は私の話も全て
結果論です
それを憎むのはやめましょう
私はただ
司法試験合格を目指して頑張る浪人生の努力も
麻薬を断ち切ろうと頑張るヤク中野郎の努力も
同じ努力だと思います
今より良くなりたい
それだけだから
生きるためには努力が必要です
生きてるだけでも努力が必要です
あなたの努力も
あの人の努力も
重さは量れないけど
全部一緒ですから
だから
悲しまなくていいです
あるべき
すべての私を私として認め
他人からも受け入れられるよう努力すべきだ
使い分ける事は有りふれた事であって たくさんの世界で 大人として振る舞うのであれば それは当たり前だけど
何かわからない何かになりたい私は 今の全部の力や経験を総動員して作りたいから
綺麗じゃない心で
綺麗な言葉を吐くのは簡単で
けど全部が私ならば
作りたいものは決して
善良なものとは限らない
そこに私が何かを隠したいとそう思う心はいらない
みんなに向かって叫べば良い
幸せってなにか
幸せってなにか。
愛する人に愛されること。
愛する人を愛すこと。
信じることができること。
不幸ってなにか。
大切な人に嘘をつくこと。
自分の心に嘘をつくこと。
大丈夫と無理して笑うこと。
それが最善だと思ってしまうこと。
悲しいってなにか。
ほしいと言えなかった時。
分かり合えなかった時。
喉の奥が重くて熱くて 溢れだしそうなそれをこらえる時。
ただのすれ違いを許せなかった時。
それを、自分の弱さのせいにしてやり過ごすこと。
苦しいって何なにか。
自分がなくなること。
それでも必死に、何かにしがみついて生きること。
これで良いと良い聞かすこと。
お父さんに聞きたいこと。
私のどこが好きか。
私のどこがダメか。
お母さんに聞きたいこと。
お父さんと結婚して幸せか。
お母さんの幸せってなにか。
痛みを抱えて歩けるほど強くなかった。
寂しいって感情を覚えるのはもっと後のこと。
過去になっていく日々の中で、色々な物を探しながら、色々なものを失くした。
なんとか拾い集めた石ころをみんなに見せてあげられるほど狭い世界じゃ満足出来なかったし、
”全然良いじゃない。貴方は貴方なんだから”
なんて気遣いの言葉を聞くことだけはどうしても避けたくて。
自分の価値を誰かに決めて欲しがるくせに、つけられた値に憤慨しては
『欲しかったのはこんなんじゃない』とビリビリに破ってゴミ箱に捨てた。
そんなふうにして私たちは、大人になってしまう
少なくとも私はそうだ。
10年前にはもう、描く未来が易々と手に入らない事に薄々気が付いていたし
5年前にはすでに、目に見えない何かに置いていかれまいと、ただ必死にしがみつく自分がいた。
なぜ理想を手に入れることが容易くないか、とか
私が置いていかれたくなかった本当の理由、なんかは
今になってもぜんぜんわからないけど。
いきなり閉ざされたドアに、まったく別の所からやってきたと思われる可能性さえ感じてしまった私は
『もう置いていかれてもいい』 と 静かに思った。
私は、生きてきた17年間の自分を一度放棄した。
全然予測不可能な出来事だったのになぜか
こうなると知っていたような気がした。
そして同じように、こうなることを知っていたかのように家の電話が鳴り
家の電話なんて何年も使わなかった私が、受話器を取った。
私しかいない家にかかってきたのは、私あての電話で
まるで決まっていたセリフを言うかのように落ち着いた会話をした。
放棄してしばらくは、辛くはなかった。
ただただ抜け殻のように、黙って息をした。
食べることも寝ることも、必要なかった。
仕方なくなんてなかった。
わたしはあの日、自分から自分を捨てたんだよ。
6.28
あの日は、もうとても暑かったね。
私は紺色のポロシャツに白のスカートをはいていた。
そんな日だって言うのに君は
制服じゃない私に”かわいいね”と言った。
コンクリートがジリジリ焼けるような真っ直ぐの道の端にある、わずかな日陰を歩いた。
私の薄ピンクの日傘を君が差してくれた。
この道の先に続く場所が一体どんなところなのか想像もつかなくて
ゆらゆらする外気に飲まれそうになりながらも
自分の足で歩いたんだ。