能『景清』『石橋』観能
粟谷能の会『景清』『石橋』観能。
人間の条件『The Human Condition』再演終演
thc-theater.studio.site/next
人間の条件『The Human Condition』出演後記
人間の条件 『The Human Condition』
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無事終演致しました。
たくさんのご来場を頂きありがとうございました!
別に求められてないのですが、作り手とお客様との対話をいっぱいするのが大事な作品と思うので、一俳優からも出演した感想など書いてみます。
一言で言えば、激しく楽しかったです。
アフタートークでもよく質問されていた、非当事者(健常者)が当事者(知的障害者)を演じることは可能なのか、許されるのか、という問題について。
私達俳優は、殺人犯とか歴史上の人物とか当事者じゃないものを演じるのが仕事です。当事者になった事ないから演じられませんという俳優は、極めてできる仕事が限られることでしょう。そんなことはみんなわかってるのに、なぜ聞かれるかといえば、差別的表現だと言われる可能性があるから、人を傷つけたり怒らせたりする可能性があるからだと思います。
チラシのキャッチコピー
『「いらない」と、思われたことはありますか。「いらない」と、思ったことはありますか。』
という問いに自主的に答えれば、
はい、どちらもあります。差別されたこともしたこともあります。差別意識も様々色々持ってます。
憎悪とか怒りとか嫉妬とか、人間の心の中には色々な負のエネルギーが強い見たくない嫌な感情がありますが、俳優の習性として、それらも使えるので、感情も収集してラベリングしてストックしてあります。必要な時に取り出し、必要ないときに収納できるようにしています。物理的な収納と同じです。ごちゃごちゃだと出し入れ困難です。
差別意識も在庫の一つです。あるからといって必ず出るものではなく、必要なら出すし必要ないならしまいます。
それでも、しまったつもりが出ちゃってる可能性はあります。信用できる人間に見てもらい、指摘してもらう必要があります。俳優にとって、主に演出家がその役割をする人です。
演出家ZRと私との出会いは、前作『桜の森の満開の下』を観て、終演後に私が名刺を渡したところから始まりました。出演オファーをもらったのはフランス公演のための出国前日、自分の演技を観てもらったことはなく台本は未完成ほとんど話したこともなかったのですが、極めて明解な企画書と出演条件、及び創作リサーチのために障害者施設で就労するまじめさ、まじめさと地頭の良さが出てる顔、等から即答OKして出国しました。悩む時間がなかったし、一緒に創作しながら考えていった方が良いと思いました。結果として、大正解判断だったと思っています。
神戸の知的障害者施設で演劇ワークショップをやった束の間の経験も、大いに背中を押してくれました。心の中に差別意識があることは、情とか愛とかが沸くのをとめるものではありません。母親役をやってる時、息子役の福田航大が天然か演技かわかりませんがペットボトルを哺乳瓶みたいに両手でもって上目遣いで見つめてくる時間も、破壊力ありました!
知的障害者を見て真似をする、いわゆる形態模写はほとんどやりませんでした。知的障害以外に身体的障害があった方が演じ分けと絵面の上で良いと思ったので、右半身麻痺は私が自主的にやってみせ、演出に見え方を修正してもらったもので、やれと言われてやったのではありません。快・不快ワークをもとに、普段社会に適応するためにかけてるストッパーの方を取っていった感じです。健常者という枠の中にいるために、周りに人がいる時にでかい声で独り言を言わないとか、仕事中や電車内で面白いこと思いついちゃった時に突然笑わないとか、普段かけているストッパーは、実に多いし多岐に渡ります。社会人になる過程でしぶしぶ身につけたそれらから、舞台という非日常限定とはいえ一時的に開放されたのは、楽しく気持ちよいことでした。
『楽しいから』はありとあらゆるハードルを乗り越えていく力です。
再演情報!
2024.12.7~8 横浜・YPAM参加
https://ypam.jp/program/1725005651/index.html

