すっかり更新の間が空いてしまい、2024年も2月になってしまいました。
今日ご紹介するのは1991年製Fender U.S.A/Deluxe Stratocaster Plusです。
1987年から98年にかけて「究極のストラトキャスターシリーズ」と銘打って次世代のスタンダードとして作られたのがStratocaster Plusシリーズです。本機は上位モデルのDeluxe Strat Plusです。発表以来マイナーチェンジを繰り返したモデルですが、本機は初期の1991年製です。状態は年式なりの小傷はありますが、細かなパールフレークの入ったチャコールグレーのサンバーストと相まって良い雰囲気を漂わせています。ネック、フレット、トラスロッド、電装系に問題はなく良好です。
Eric Claptonの使用により一世を風靡したLace Sensorピックアップ、LSRローラーナットやロッキングチューナー、2点支持ブリッジ、ラウンドCシェイプのネック、22フレットといった仕様によって「ストラトキャスターがこうだったら良いのに」という当時のギタリストやミュージックシーンからの要望に応えた汎用性の高いギターに仕上がっています。
ナットにはWilkinson社と共同開発したローラーナットを採用しています。後にLSR製のローラーナットに仕様変更されますが、Jeff BeckはWilkinson製にこだわっていましたね。各弦に適切なテンションを与えながら、ローラー部が弦の不要な摩擦を減らし、チューニングの狂いを最小限に抑えています。
ペグにはシャーラー製ロックタイプを搭載することでローラーナットとの組み合わせによってチューニングの安定性を向上させています。
コントロールはマスターボリューム、ネックP.U.トーン、センター&ブリッジP.U.用TBXコントロールです。
TBXコントロールはセンタークリックを持つトーンコントロールで、反時計回りでハイカット、センターでほぼバイパスに、時計回りでより高音域を強調します。
Lace Sensor P.U.はBlue、Silver、Redと各ポジションで違うPUが載せられています。オーソドックスなストラトとは一味違うマイルドなハムバッカーテイストを基本としながらも、各コントロール・PUの組み合わせで、コシのあるクリーントーン、エッジの効いたクランチ、図太いディストーションなど、ストラトの中でもより振り幅の広いサウンドメイクが楽しめます。
幅広いサウンドメイク、滑らかなアーミングプレイと安定したチューニングによってJeff Beckの目に止まり、後のJeff Beckモデルの原型となりました。現代のハイエンドギターに劣らない汎用性を持った、90'sモデルです。
純正ハードケースとトレモロアームが付属します。
Body: Alder
Neck: Maple
Finger Board: Maple
Scale Length: 25.5" (647.7mm)
Frets: 22F, Jumbo
Radius: 9.5" (241.3mm)
Pickups: Lace Sensor/Blue-Silver-Red
Nut: Wilkinson Roller Nut