この研究によって、NAD*(注3)の枯渇がマクロファージの細胞老化(注 4)を引き起こし、その結果として網膜下ドルーゼノイド沈着が発生することが判明しました。また、老化細胞除去治療(注5)やNAD"補填療法がAMD駅病変の出現を抑えることを明らかにしました。
AMD前
駆病変が発生するしくみについて遺伝子改変マウスを用いて詳しく研究されたのは本研究が初めてです。この研究成果が今後 AMD前駅病変に対する治療として展開され、AMD 予防のための治療法確立につながることが期待されます。
発表内容
加齢黄斑変性(AMD)は失明をきたしうる重篤な加齢性眼疾患の一つです。AMDの前駅病変は脂質沈着物のドルーゼンが網膜色素上皮下に蓄積しますが、治療法は現在ありません。そこで、本研究チームはAMD前駅病変の発生機序を明らかにし、これまで治療法のなかった AMD前駅病変に対する治療法を確立することでAMDの発症を抑えることを目的に研究を行いました。方法として本研究では網膜下ドルーゼノイド沈着を自然発症する遺伝子改変マウスを用いました。
本究により、免疫細胞の一つであるマクロファージが網膜下ドルーゼノイド沈着に集積しており、それらのマクロファージは細胞老化をきたしていることがわかりました。なぜ本モデルマウスのマクロファージが細胞老化をきたしているかを探ったところ、酸化還元反応で非常に重要な役割を果たす補酵素であるNAD*がマクロファージで枯渇することが原因であることが判明しました。まずマクロファージにコレステロールが蓄積することでNAD'の分解酵素である
CD38の発現が増加します。それによりマクロファージのNAD*が消費分解され、細胞老化を起こしてしまいます。その結果、老化したマクロファージの中にドルーゼンの主成分であるリボフスチンが蓄積し、網膜下ドルーゼノイド沈着の原因となることがわかりました。現に老化細胞
除去治療を遺伝子改変マウスに行ったところ網膜下ドルーゼノイド沈着が抑えられたことからも、老化したマクロファージが原因であることが裏付けられています。また、NAD*補填のために前駅体であるニコチンアミド・モノヌクレオチド(MMN)(注6)を投与したところ、同様に網膜下ドルーゼノイド沈着を抑えることができました。これらの結果から、老化細胞除去治療や
NAD”補填療法が AMDの前駆病変に対する治療として有効である可能性が明らかになりました
(図1)。
AMD は不可逆性の視力低下をきたします。AMD前駅病変に対する治療は AMDへの進展を抑えることで重篤な視力障害を予防できることが期待されるとともに、医療経済的にも意義が大きいものと考えられます。今後は実臨床への治療展開が期待されます。
2050年
期待される
脂質代謝
なのよ
ニコチン酸
あきらナイアシン
残念ながら
ナイアシン
50mg未満
奏功しない
医薬品基準
GMP
ナイアシン
100mg
以上で
奏功する
まあ
足の冷え性
あつたら
ヤバいで