『竜の道 二つの顔の復讐者(2020)』関西テレビ放送:火9ドラマ 最終話 後編 | 日本と芸能事が大好きな Ameyuje のブログ

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米合衆国領土グアム島と仏領ポリネシアのタヒチ島とボラボラ島しか訪れた他国無し。比較対象が少ないのに「僕に一番合うのは日本」と思う。反日国に侮辱されても毅然とした態度をとらない現在の母国には「いやんなっちゃうな~」と立腹するけど、やっぱり日本が大好き。

竜 の 道
二つの顔の復讐者

関西テレビ放送 最終話 後編 2020年


 

 好きで観ていた番組が終わるというのは 寂しいものですね。 「竜の道 二つの顔の復讐者」の最終話<後編>は、「あぁ、やはりこの結末を迎えたか…」 と どこか寂しいながらも納得できる終わり方でした。

 

裏社会のフィクサー曽根村を演じる西郷輝彦さん。重厚さがイイ感じでしたね。

 

 後編のオープニングは曽根村宅でのシーン。

 自分達兄弟の復讐の障害となるフリーライターの沖を殺害した竜一は、源平を破滅させる切り札だった「殺人教唆」の証拠動画のデータを手に入れるために 曽根村の前に飛び込むのでした。 このときの二人のセリフのやり取りで、やっと私達視聴者は ややこしかった状況の原因が飲み込めるのです。

 

 

【本当の因縁が明かされる二人のやり取り】

 

曽根村 「ウチの門に"柿ノ木”と書いた札が出てるだろ。 物事は全て熟して落ちる、俺の哲学だ。 昔住んでた家に大きな柿ノ木があってな、その家に一緒に棲んでた女が居た。 その女との子供だよ、沖は…」

竜一 『ちょっと待てよ、なら、どうしてもっと早く言わなかった!』

曽根村 「言ったところで、お前は止まらんだろ。 それは 沖も同じだ。 沖は俺が父親だと知らん。 名乗り出なかったのは、アイツと言う人間を陰から見てきて良ぅく判ってるからだ。 俺はお前が好きだったよ。 お前みたいな骨のある男が息子だったら…そう、思ったこともあった。 だが皮肉なもんだな、アイツがお前に目を付けた。 だから厄介だよ、肉親ってやつぁ」

竜一 『俺を殺すなら構わない。 でもその前に、まだ やんなきゃいけないことが残ってる』

曽根村 「どんなに愚かでも実の息子だ。 ケジメはつけてもらう」

 

・・・ ここで覚悟を決めて拳銃を取り出そうとする竜一の手より早く 曽根村が”サッ”と鞘を払って日本刀を竜一の喉元にあてがいます。

 

「江戸を斬る」の頃を思い出させる太刀さばきを見せる西郷輝彦さん

 

曽根村 「終わりだよ、お前も、お前の復讐も!」

 

引導を渡すような曽根村の言葉。竜一はどうなってしまうのかぁあああ!

 


 

 一方、竜一に打ちのめされて倒れていた竜二を 妹の美佐が見つけ出します。

 

ついに兄弟二人の復讐計画の一部始終を 妹 美佐 に告白する竜二

 

 二人の兄が「両親の仇を討つために生きてきた」ことを知らされた美佐。

 

 

 彼女は 竜一の部下である凛子と砂川の協力を得て行方知れずの兄を捜す行動に出ます。

 

 

 曽根村は「竜一の息の根を止める」ことまではせず、 海沿いの草むらに半死半生の竜一の身体を打ち棄てていました。

 この ボロボロになった竜一を発見するのは、やはり 凛子でした。

 

 

映像は無かったけれど、二人には出会いから引き合う魂があったのでしょう

 


 

 正攻法で源平を破滅に追い込むため、 竜二は室谷大臣を経由してエ二ウェイズの代表に「キリシマ急便の吸収合併」を働き掛けます。 さらに「キリシマ急便の重役会議」において、会社の跡継ぎ候補としてではなく、国交省の人間としての提案だ…という切り口で、吸収合併計画を告知するのでした。

 

 

 取締役会議の中で「キリシマ急便という会社は消滅し、エ二ウェイズの運送部門として統合されます。ただし、現在の皆さんの仕事はそのまま続けて行けるよう、エ二ウェイズとの話はついています」 と告げる竜二に対して、様々な疑問や反発の言葉も上がりますが、社員の「過労死」という今後も起こりうる問題の解決には霧島社長の強引な現体制を白紙にして再生するしかない、と訴える竜二でした。 

 

 

 

 「で、どちらを選ばれますか? キリシマ急便として潰れるか、名前を捨てて生き残るか?」 と押し切る竜二。

 

 

 その頃、妹の美佐は、竜一が最後に訪問した痕跡のある 曽根村のもとを訪ねていました。 単刀直入に「兄の居場所をご存じありませんか」と尋ねる美佐に対し、

 

 『アイツを見つけてどうする? 霧島源平への復讐を止めるか? アンタと竜一は似てるな、血は繋がっていないのに。 アンタ、俺がどういう人間か知っててここに来たんだろ、竜一がここで消えたことも知っている。 なのに自分は無事に帰れると思ってたのか?』

 

 と、脅すようなセリフを吐く曽根村から目をそらさず

 「だから、誰にも言わずに来ました。 もし私が消えても ここに誰も探しに来ないように」

 と返す美佐でした。

 

『やっぱり似てるな…』と呟く曽根村。う~ん、本宮ひろ志の漫画みたいだ!

 

 私は子供の頃、「男一匹ガキ大将」が週刊少年ジャンプに連載されていた頃からずぅ~っと、本宮ひろ志さんが描く、東映やくざ映画ちっくな世界が大好きでした。 今回、 曽根村という不思議な裏社会の大物は、とってもとっても 本宮ひろ志テイストに満ちていますね。

 

 だから、「兄は生きているんですか?」と問い詰めてくる美佐に返す 曽根村のセリフをついつい、このように 書き記してしまうのです。

 

曽根村 「殺そうと思ったが、生かしておいたよ。 自分を殺してまで誰かの為に動く馬鹿な男は、どういう生き様をさらすのか、最後まで見届けたくなってな。 復讐なんてものは自己満足だ、死ねば無用。 死んじまった人間は恨みを晴らしてくれなんて思っちゃいねえ。 それでも竜一ってなぁ、テメエの中のアンタや竜二が笑ってくれなきゃ 生きていけねぇ男なんだろうよ。 竜一は今、復讐の手札をすべて失っている。 源平と刺し違えて死ぬつもりなのかも知れねぇな…」

 


 

 ああ、こんなことばかりしていたら、いつまでたっても書き終わらない・・・えーん

 

 ごめんなさい、もう、以下は 端折っちゃいますビックリマーク

 

 凛子の介抱の甲斐あって、 歩けるまでに身体を回復させた竜一は「矢端竜一」の本名を出して源平本人を自分のアジトまで呼び出します。 北九州の地元に根付いていた吉江運送を経営していた養父母を自殺に追い込まれたこと、「お前に全部奪われた」と 洗いざらい源平にぶつける竜一でした。 汚い手を使って同業他社を乗っ取ってきた源平をなじり、さらには八年前の運転手の過労死を金でもみ消したと罵ります。

 

 源平は 「法を犯さなければ何をやっても良い。 会社を奪われて自殺した経営者は自業自得だ」と返しますが、 それでも、いったんは 竜一が許さないのを承知で 土下座をして竜一に詫びるのでした。

 

 そんな風に いったん頭を下げた源平の切り札は、 沖が死ぬ前に作っていた「竜一の殺人の過去を暴く記事原稿」でした。 

 

 

 「あんたがワシに復讐するために人を殺したとはの。 この記事を表に出されとうなかったら、 竜二にもおとなしくしとれと言うとけ」 と憎々しいセリフを吐く源平。 やっぱり遠憲さんは、こんな演技をさせると巧いよなぁ~!と感心させられるシーンでした。

 

 「わかったか? この世はの、法の目かいくぐって相手の先言ったものが勝つんじゃ」 と、さらに憎まれ口を重ねる源平に拳銃の銃口を向ける竜一でした。

 

 

 源平は慌てもせず 「殺して終わるか。 やっぱり 負け犬の子供は負け犬じゃの。 これでキリシマ急便は日本一じゃ」 と捨て台詞を残して立ち去ります。 この憎らしさは お見事と言うしかありませんでしたイラッ

 

 社に戻った源平は、 兄弟の復讐計画はすべて無駄に終わった、エ二ウェイズの吸収合併工作も破棄だと竜二に告げます。

 

 

 波乱続きだった物語も、一旦 海が凪いだように収まり、 復讐の牙を折られた二人の兄と妹は、晴れての再会を喜び合い、兄の罪を償うのは自分たちも一緒だと誓います。

 

 

 また、源平の娘 まゆみも、 父親への反抗心を捨てて、家を出て人生の再出発を図ることを決心するのでした。

 

 

 


 

 このドラマは、 やはり勧善懲悪とでもいうのでしょうか、 勝ったと思われた 霧島源平は、 殺人の罪を償うために自首を決めた竜一の最期の一矢で倒されました。

 

 先に竜一のアジトに呼び出されたとき、 竜一の殺人の証拠を握った優位性に油断した源平は「自分のやって来た乗っ取りや不正行為」を認める発言をしていましたが、 実は部屋の中の言動は竜一によって録画されており、弟妹の覚悟を聞いて自首を決めた竜一は、自分の罪も世間に知られることを承知のうえで、その動画をインターネット上に公開したのでした。

 

 

 世間の風が「キリシマ急便」に対して一気に逆風となり、源平は妻の遺影の前で「竜一が残した拳銃」で自殺を図ろうと こめかみに銃口を当てて引き金を引きますが、弾丸は竜一によって抜かれていました。 死にきれなかった時の源平を演じる遠憲さん、秀逸でした。

 

 

 自首の前に兄妹三人で最後の夕餉、 鍋料理を作る約束で食材を買い求める弟妹がいる マーケットに向かう竜一でしたが、 「彼と同じように 父親を殺された息子」が もう一人いました。

 

 

 

 やはりそうなるよな…、 そうでなきゃ 筋が通らないものね。 ドラマの主要な出演者達は みな犯した罪について 相応の償いをさせられているからなぁ…

 

 

 とは言いながらも やっぱり可哀そうだよ…と思った私でしたが、 最期を迎える寸前の竜一の脳裏に兄弟で囲むお鍋の団欒の景色が流れるところで、 それまで苦しそうだった竜一の顔にかすかに笑みが浮かぶのですね。 視聴者としての憐みの心が救われた一瞬でした。

 

 

幸せだった頃の 兄弟妹の写真が、 ドラマが終わる寂しさも 少し埋めてくれる気がいたしました。

 

 
スミマセン。 後編も写真に頼ってばかりの とてもサイズの重たいページになってしまいました。
本当に御免なさい・・・・えーん
 

執筆者への愛のムチを

頂けましたら幸甚ですニコ

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