タイトルに挙げた「討論番組」でいきなり、 ゲスト出演者の最長老である宮崎正弘氏(作家・評論家)と水島社長の会話の中から「リーマンショックを遥かに上回る経済危機」という言葉が出た。
たしかにもう冗談めかすのがためらわれるほど、普通に日常生活のいたるところで様々な痛みが発生している。
言わずもがなの事であるが、日本経済の要は 中小企業・小規模企業であり、我が国の企業数の99・7%は中小企業・小規模企業であり、全労働人口の7割にあたる約3400万人の雇用を守っている。
最近、東京商工リサーチによる、中小企業174社対象の新型コロナウイルスによる影響をヒアリングした結果が公開されている。
無作為選出の企業による有効回答であり、地域や業種を問わず全中小企業に深刻な影響がみられる。
影響要因の上位は
「サプライチェーン」
「事業休止による損失」
「消費不振」
「インバウンド低下」
影響の発生事象別分類で最も高いものは
「サプライチェーンに支障」(構成比39.0%)であった。
工業製品、機械、衣類、食品に至るまで、日本企業には中国での生産現場の混乱によるサプライチェーンの停滞が深刻であり、急激に営業や生産活動の維持が困難になった。
サプライチェーンのダメージは製造業だけではない。
「中国で建材生産がストップ。発注しても入荷せず工事が遅延」(建設業)
「住宅部材の調達難で工事が完工できず、引き渡し不能な案件が出ている。
顧客との契約で損害金を支払う可能性もある」(マンション開発)
ということで、建設・不動産にも深刻なダメージが及んでいる。観光客狙いの民泊を2019年から開始していた家主、或いは今春に新築の建築にかかっていた家主は瀕死状態と言われる。風聞で漏れ聞くところでは、民泊業は2月以来空室続きで、返済が収入を上回るため、このまま新型コロナウィルスの影響が続けば今後の半年間が営業維持の限度らしい。また、3月末に入居可能前提で建設中の新築住宅・マンションも、上記の様に建築部材が入荷しないことからマンションが未完成となる見込みであり、家賃収入が無い中で返済が始まる。破産宣告する家主がどれだけ出るか、想像もつかない。
執筆者への愛のムチを
頂けましたら幸甚です