オーロラ鑑賞のために滞在したイエローナイフ。オーロラの出る夜が本番と思いきや、どうしてどうして、昼間も見どころ満載でした。
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紅葉と草花
昼間のイエローナイフで最も印象的だったのは紅葉の美しさです。
イエローナイフにはハイキングにぴったりなトレイルがたくさん。
9月下旬だったので紅葉はある程度予想していましたが、草花の美しさは想定外でした。
見事なまでに色とりどりの花が咲き競う道端。
コンテナにうち捨てられた雑草がつけた花々。
泊まったキャビンの周りも花でいっぱい。
オールドタウンの日常
わたしたちが滞在したのは街の中心から1キロほど離れたオールドタウンです。ここで何が面白かったって、「ここでの普通」が垣間見られたことです。
オールドタウンは湖に突き出した狭い半島にあります。かつてはイエローナイフの中心でしたが、人口が増えて手狭になり、1945年に現在のダウンタウンに街の中心が移されたそうです。今のオールドタウンは静かでのどかな住宅街です。
水上飛行機
オールドタウンの日常は湖と共にあります。
静寂を切り裂くように轟音をたてて降りてくる飛行機。足には車輪の代わりにフロートを履いています。
湖の上に滑りこむように着水。冬場はフロートをスキーに履き替え、凍った湖の上に降りるそうです。
水上家屋
湖にはなぜか家が浮かんでいます。
こんな感じ。夏は岸までボート、冬は歩いて街まで行くのだとか。
色とりどりの家々がそここちらに。
給水車
わたしたちの泊まった Old Town Log Cabins。
キャビンの外壁にこんな水の引き込み口が。
実はこの家は、大きな水のタンクが屋根裏にあるのです。水を使うと、タンクはすごい音と立てて存在感を主張します。
タンクの水は週に一度、給水車が運んできます。浄化されたグレートスレーブ湖の水。
給水車のお兄さんがホースを水道引き込み口につなぎ、水を屋根裏のタンクに流し込みます。
わたしたちのキャビンだけでなく、この界隈のどこの家にも水道引き込み口がありました。冬に水が凍ると水が流れなくなるばかりか、体積を増して水道管が破裂する可能性があるので、極寒のこの地では、水は暖かい家の中に溜めて使うのです。
ちなみにガスはプロパン。何でも大きい北米、プロパンも日本の何倍も大きい。
電気は電線で供給。このお兄さんたちは電柱を新しいものに建て替えているところ。カメラを向けたら手を振ってくれました。
ライフラインが地中化されないのは、イエローナイフが先カンブリア時代の硬い岩盤に覆われており、地面の掘削が難しいからかもしれません。
ゴミ収集車
イエローナイフ市指定の家庭用ゴミバケツ。各家はゴミの日にこれを公道沿いに出します。
ゴミ収集車がやってきて、ロボアームでそれを掴みます。
そして中のゴミを後部コンテナに空け・・・
ゴミバケツを元に戻します。
でも鋼鉄のロボアームがプラのバケツを持ちあげれば、どうしたってバケツが傷みます。特に気温が低いとプラは柔軟性を失って割れやすくなるでしょう。
そんなわけで、半壊しているゴミバケツがけっこうありました。
海外では同じタイプのゴミバケツをよく見ますが、収集車もこういうのが普通なのでしょうか? 日本のように人間が丁寧にゴミを集めたりしないんですね。ゴミの分別はしないのかなあ? ロボアームが面白くて、ゴミ収集車を見ると後を追いかけていました。
ミニ図書館
民家の庭先で「イエローナイフ・リトル・ライブラリ」と呼ばれる小さな図書館をよく見かけました。
こんな感じ。中には児童書から大人向けの本まで様々な本が納められています。
それぞれ思い思いの形に作られています。
このミニミニ図書館、なんとGoogle mapsに場所が掲載されています。でもGoogle mapsに載っていない図書館もあり、オールドタウンだけでも5、6か所はありました。
一冊借りてみました。
小学校高学年の子供向けの児童書です。英語多読で言うと語数約3万語、読みやすさレベル4くらい。死んだママに会いたくて、パパは幽霊召喚マシンを発明する。でも幽霊の召喚には代償が必要で・・・という切ないお話。2017年に書かれた本で、まだ日本語には翻訳されていないようです。
数日で読み終えて返却しました。借りた本って返却しなくちゃならないから積読できない。そこが借り本の良いところ。
わたしは借りた本を返却しましたが、別の本を代わりに置いて行くのでもいいそうです。「Take a book, leave a book(一冊取ったら、一冊置く)」が原則だそう。
ベンチ
イエローナイフではよくベンチを見かけました。
鉄製だったり木製だったり、素材や形状は様々ですが、故人を偲ぶプレートが埋め込まれているのが常でした。その人を偲ぶ家族か誰かがコミュニティーに寄進したものだと思われます。
バス停脇にあるミニ図書館つきのベンチ。
「読書が好きだったティムに捧げます。そしてもっと読書すべきだったもう一人の誰かさんに」。
ブッシュ・パイロットを偲ぶベンチもよく見かけました。ブッシュ・パイロットというのは滑走路のない場所に離着陸できる特殊な操縦技術を持つパイロットのことです。昔、どんなトラブルが起きるか分からない極寒の中、命がけでこの地に物資を運び、イエローの発展に寄与しました。
食事
イエローナイフではなるべくカナダっぽいものを選んで食べました。
バッファローの肉。美味しかったけれど、ビーフとの違いはよく分かりませんでした(;^_^A
北極イワナのフライ。調理法はフライ、グリル、ソテーから選べます。
イワナってサケ科なんですね。色もお味もシャケみたいでした。
カナダの国民食、プーティーン。フライドポテトにチーズとグレイビーソースがたっぷりかかっていて、めっちゃカロリー高そう。でも美味しかったー!
こちらはマクドナルドのプーティーン。これで800円くらい。高っ・・・! しかもレストランのお味には到底敵わない。
カナダのファストフードと言えば、ティム・ホートン。ダウンタウンの支店はテイクアウェイだけですが、郊外店ではイートインできました。
ウォルマート近くの郊外店。たまたまクラシックカーが止まっていました。素敵~!
イエローナイフには地ビールもあります。お土産用に10種類くらいからお店のお姉さんに2本オススメを選んでもらいました。
地ビールの醸造所では食事もできます。かなり美味しかったです。オススメ。
毎回レストランで食事では、食費が馬鹿にならないので、スーパーで材料を買い、ラップやベーグルサンドなどを作って食べました。スーパーでも出来合いを買うとそれなりにしますが、自分で作れば、食材費は日本と変わらない。
フィラデルフィアのクリームチーズにいろいろなフレーバーがあり、サーモン味を選びました。
キッチンつきの宿を選んで正解でした。
スープはティム・ホートンやキャンベルのスープ缶を買いました。缶切りが日本のとは違い、最後までいまいちコツが掴めませんでした( ̄▽ ̄;)
岩山
イエローナイフで一番驚いたのは、そのワイルドさです。日本では、危ないことは極力避けるじゃないですか。でもどうもカナダはそうではないらしい。
イエローナイフはカナダ楯状地に位置しており、その地層は先カンブリア時代の岩石で構成されています。この地表を覆う岩山がクセモノ。
例えば展望台に上るのに、途中までは階段があるのですが・・・
階段は途中で終わっていて😅
ここから先は岩山を適当に登って展望台まで行くという、日本ではありえない導線🤣
フレーム湖一周トレイルも、南半分は普通のトレイルなのですが、北半分(州会議事堂から先)は、木道があるものの、突然木道が切れて見渡す限りの岩山、それを超えるとまた木道に出るという感じ。
これをトレイルと呼ぶとは・・・((((;゚Д゚))))
このポールを目印に進むのですが、ちょいちょい設置されていないところも😅 わたしたちも一度道に迷って岩山を数十分彷徨いました。秋だったから笑い話で済みますが、冬に挑戦するなら遭難は覚悟の上で。
今回のコーデ
9月下旬のイエローナイフの日中の気温は12度~15度。日本の首都圏の12月くらいの気温でした。
ハイネックカットソー:GU(リブレースハイネックスタイルヒート)
カーディガン:ノーブランド
ウルトラライトダウン:Uniqlo
パンツ:Uniqlo(ヒートテック)
靴:Apitaオリジナル
バッグ:Lesportsac
【型番】7520 クラシックホーボー(Classic Hobo)
スタイルヒート+カシミヤカーディガン+ウルトラライトダウンでちょうどよかったです。
持って行った服。ヒートテックのパンツを3本持っていきましたが、青は結局着ませんでした。スタイルヒートも1枚多すぎました。
イエローナイフに持って行った夫と二人分の荷物。
3月の北欧旅行の荷物。これよりはだいぶ減らしたほう。
イエローナイフはオーロラの出る夜だけでなく、昼間も楽しいところでした。
秋に行って正解でした。そんなに寒くなく、日も長いから思う存分散策できました。9月のイエローナイフ、オススメです。
朝焼けに染まるグレート・スレーブ湖。


























































