古の日本では、半年を一年と数えていました。その頃であれば今月の終わりはもう一年の終わりです。日本では年越しの前には大掃除を行いますが、心身の大掃除が大祓えです。

 

夏越の祓とは、半年間の罪や穢れを祓い落とす神事、大祓の夏の祓のこと。神道は祓えにはじまり祓えに終わります。機会さえあれば、身を清めるのが神道ですから、日常的に祓えを行っていますが、特に6月と12月の晦日に行われるものを恒例として大祓え、その6月の大祓えを「夏越の祓」といいます。

*恒例なので、それ以外にも大祓はあります。


半年の最後に大祓を行うというのは、古代の日本の名残だといえます。

 

また夏の大祓は、古来より夏は疫病が流行りやすいことから重要視されてきました。夏はこの他にも七夕や夏祭りなど、何度も何度も厄を祓い、健やかな健康を願ってきた行事があります。


この神事では、心身の健康と家内安全を祈り茅の輪をくぐるため、「茅の輪くぐり」とも呼ばれていますし、そもそも「夏越の祓」も、「名越の祓」「名越神事」「夏祓」「六月祓」など、様々に呼ばれてます。 そして茅の輪も神社によって様々な形があり、設置時期も5月ぐらいから置いてあるところがあれば、直前までないところもあります。また、晦日ではなく、週末に行うところもありますので、この時期に神社に行くと色んな茅の輪や神事のやり方をを見ることが出来て興味深く、面白いものです。


夏越の祓は基本は30日に行われていますが神社によって日にちが違うところもあります。また、日中の行事が多いものですが、例えば東京の芝大神宮はオフィス街にありますので毎年夕方行われています。昼間は無理な方も、職場の近くの神社に参列できるところがあるかもしれません。

 

ここ数年神事そのものは神職だけで行っているところが多かったですが、昨年あたりからだんだん、例年通り行われる神事が増えてきています。いずれにしても、茅の輪はここ数年の神職だけのお祭りとなっていたような神社でも設置されていたようで、茅の輪くぐりだけは色んな神社でもできたかと思います。そして、今年の30日は日曜日ですから、普段当日の茅の輪神事に参加できない方でも参加しやすい日となっていますので、せっかくですから今年は神事に参加させてもらうのもありではないでしょうか。

 

あるいは、普段は神社へ行かないような人でも、この時期は神社で、茅の輪くぐりをしてみるのもいいかもしれません。遠くの神社にお参りしなくても家の近くや職場や学校の近くなどの、普段から何らかの形で接している神社が一番お薦めですが、普段はお参りしないからこそ大きな神社や有名な神社というのもありかもしれません。

 

バーチャル参拝、大神神社 茅の輪が三つ並んでいるのは壮観です。


毎年色んなお知らせや茅の輪、そして制作風景、お守りなどがアップされるのが楽しみなX(旧ツィッター)の神社アカウント。神事の時期は、全国の神社のアップを楽しみにしています。

 

春日大社は、鹿さんがいて葉っぱを食べてしまうので当日設置と書いている方がいました。なるほど!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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