私が小学生の頃から30代のころまで、何度も何度も読み直したシリーズ本があります。私はあまり同じ本を繰り返し読むような子ではなくて、一度読むと次に読む時は、完全にその本を忘れた頃、少なくとも数年以上経ってからでした。しかし、唯一何度も何度も時間をおかず読んできた本がアンシリーズ、つまり「赤毛のアン」のシリーズです。私はこの本を、最初は子供向けの簡訳本版で親に買ってもらい、その後小学校3年あたりから毎月のお小遣いをためて講談社の10冊セットを1冊ずつ買い足していって読みました。小学校の頃、このシリーズを何回も読み直して、小学校5年生の時には読書クラブのレポートを書きました。巻末に書かれていたあとがきをまとめて作者のルーシー・モード・モンゴメリをとりあげて書いたのです。何かつらいことがあると、このシリーズのどこかから読み出しても、結局最初から最後まで読んでしまうということ度何度も繰り返しました。その後、高校生以降は、持ち歩きやすい新潮文庫のシリーズに変わったりしましたが、アンシリーズを繰り返し読むことは止められませんでした。

 

 

このアンのお得意の言葉が「想像してみて」です。小学校の6年生の時に英語塾に通い出したのですが、初めてこの言葉の英語「imagine」を知った時感激したのを今でも忘れません。始めてきちんと英単語を覚えていく中で、外国語の単語は日本語の語感というか音感とは違うなあと思う言葉が多くて、これが外国の言葉かあ~と思う中、「イマジン」はその語感も良くて、最初から気に入った単語の一つでした。

 

そうした中、ビートルズのイエスタディを聴いてからビートルズにはまり、ウィングスにはまり、そしてイマジンという曲も知りました。当時は深く意味も考えずに、ただイマジンが歌になっている!凄い!と思っていたものです。まだ何も考えてなかった頃は、その和訳を読んでもへ~という感じだったのでしょう。当時、私がはまっていたビートルズもウィングスも、和訳を読んではいましたが、本当にその意味を理解していたかというと、全く理解していませんでした。ただ、想像してみて、ということだけは、その時の私でも色んな想像をめぐらすことができるからインパクトのある言葉だったのです。

 

高校生になると、学校帰りに本屋さんに寄るか、図書館に寄ってから帰るようになりました、特に図書館は学校図書館よりも蔵書が多く、洋書や洋雑誌まであったので、中をブラブラして本を探したり、雑誌を見たりするのが面白くてよく通いました。試験前になると友人達と一緒に通って試験勉強もしましたが、友人達と行くとおしゃべりしてしまいよく図書館員に静かにしなさいと怒られる常連になってました。自分では買えないような高い値段の本をこの時借りまくったものです。そうした中に、オノヨーコさんの詩集グレープフルーツもあったのです。

 

実は私はあまり詩集が好きではなくて、赤毛のアンシリーズを読んでいた時もやたら登場する詩の話だけはあまり感銘を受けていませんでした。古典の詩集は大体が苦手で、何かの時にアポリネールの詩で気に入ったのがあったぐらいで、基本あまり詩集は自分からは読んだりしてきませんでした。だから、詩集と書いてあったので躊躇したのですが、でもオノヨーコさんの名前から興味を持って読んでみたのです。

 

そしてその中に、想像してみて、というフレーズがいくつかあって、あれ?これって?と驚かされたのです。でもその時は、あまり深く考えていませんでした。こんな「イマジン」みたいな詩を書いていたんだ~ぐらいです。

 

そして「イマジン」の歌もあまり意味は考えずに聞いていました。もちろん歌詞カードも読むのですが、そこまで英語が身についてなかったのです。

 

それがあるとき、ふとその歌を歌詞をじっくり聴きながら聴いていて衝撃を受けるくらいにその深さに気づかされた時がありました。それまでは、その歌を聴いても、歌詞を英語でも和訳で読んでもただの歌詞としてしか頭に入ってきていなかったものが、その時初めてその意味とともに頭にすっと入ってきたのです。

 

そういうことってありませんか?あるものの言葉やその意味することがわかっていても、素通りしていたようなものが、ある時そのことが意味することに愕然とするようなこと。

 

私にはそういうことが何度かあって、ああこれまでは表面的なことしかわかっていなかったんだなあ、と自覚することが何度もありました。そうした歌の一つが「imagine」なんです。だから、こうした歌を最初から、凄い歌だ!と分かる人は凄いなあと本当に思います。

 

そうしたことがあってから、この歌詞ができた経緯にも興味を持つようになりました。そしてふと思い出したのが、「グレープフルーツ」の詩集だったのです。そして、二人の関係性を知れば知るほどに洋子さんがいたからこそ生まれた歌だったのだと考えるようになりました。数年前、クレジットにオノヨーコの名前が加わった時、やっぱりと思ったものです。

 

最近、アメリカで生まれ育ち、日本に帰って成長していく中でも英語圏に関わっていたと思われる小野洋子さんは、幼少の頃に「赤毛のアン」を読んでいたのではないかと想像しています。時代的にも、日本で「赤毛のアン」が普及していく時代に成長されていたわけだから、英語圏で成長した小野洋子さんが興味を持ってもおかしくない本だったのではないか、と空想を膨らませています。

 

実際がどうだったにしろ、この『赤毛のアン』が大好きな多くの日本人に、日本的考え方が色濃く潜在している小野洋子さんの「グレープフルーツジュース」の詩にインスパイアされた「イマジン」が受け入れられるのは当たり前のことでしたし、時代背景により世界中の人にも受け入れられた曲となるわけです。

 

ジョン・レノンの名曲「イマジン」が日本で発売されたのは1971年11月10日。50年前の今日でした。アメリカでは10月11日、イギリスでは24日に既に発売済みでした。

 

IMAGINE、発売されてから50年経ってます。でも、世の中はまだ混沌として、世界中が平和になる日はまだ訪れていません。でも、別の歌では皆が望めば叶うと言霊的な歌詞もあります。多くの人が望めば叶うと私も信じています。

 

 

 

 

本日は、日本の歴史としては記録に残る日でもありました.

この数年後には、紀元2600年の祝典も行われています。そんな日に、日本と関わるようになったジョンの最高傑作と言われる歌が日本で発売されたというのもなにか縁があるように思えてきます。

 

 

そして、去年はこんなことも起きていました↓これも何かの縁でしょうか?

 

 

 

署名の第一次は終了していますが、二次募集もあるかと思うのでそれまでリンク貼ります↓

 

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