かつてないほど歴史が注目されている時代です。

 

ということで質問です。

 

日本は江戸時代いわゆる鎖国を維持しました。日本人の海外渡航を禁じ、国外にいる日本人の帰国も禁じたものです。なぜいわゆる鎖国というかというと、この鎖国という言葉は、後に出来た言葉であり、外国船の入港は禁じましたが、チャイナとオランダとの交易は維持しました。窓口は、長崎、対馬、薩摩、松前の四つに限られましたが、そうすることで世界情勢の情報は入手し続けたのです。その情報解析力は、後にオランダの国が一時亡くなっていた時に、オランダ側からそうした情報は入れなかったにも関わらず、そのことを知っていたことからも伺えるかと思います。また、ナポレオン存命中に日本中でナポレオンの伝記が大人気で何種類か発刊されていたことから、欲しい情報があれば入手することも可能であったことが分かります。

 

なぜ、ポルトガルやスペインではなくオランダが選ばれたかといえば、ポルトガルやスペインは宗教布教を行い悪影響があることからそれを退けたのです。その布教により増やした信者を使って、その国を滅ぼしていくその手口が秀吉に伝わったとも云われています。なにしろ、鉄砲が伝来するその前に、アステカ文明もマヤ文明も滅ぼされているのです。

 

その宗教布教は宣教師たちが行いましたが、その宣教師達は本国に逐一報告をしています。有名なフランシスコ・ザビエルに始まり、ルイス・フロイス、アレッサンドロ・ヴァリヤーノなど何人もが来日し追放されるまで日本で布教活動を行いながら日本の情報を本国に送り続けたのです。

 

ルイス・フロイスの信長や秀吉に関する報告などは有名で、信長や秀吉の人物評はもとより、戦や政策等の報告も行っておりました。

 

 

特に鉄砲伝来から数十年で世界一鉄砲がある軍事大国になったといわれているのは有名な話ですが、そうした軍事力に宣教師は驚嘆しもちろんこれも本国へ報告しているのです。

 

つまり、当時のスペイン・ポルトガルなどは当時の日本人の戦闘能力や武器の保持量、また政治力などを知っていたわけです。そして、日本の軍事力から日本は陥落できないとみたのです。そうでなければ、徳川幕府が国を閉じたとしても、強引にやってきたことでしょう。

 

信長、秀吉、家康をはじめとする大名や日本の情勢、また秀吉の文禄・慶長の役、(これは現在朝鮮出兵といわれていますが、本来は明出兵で、朝鮮半島はあくまでもその途上でしかありません。私が子供の頃は朝鮮出兵とは大河度ドラマでも言われてなかったと思うのですが・・・)も、全て日本を攻略するための情報として分析され、その闘いぶりから日本と闘っても勝てないと見られていたのです。

 

 

日本にとって幸いだったのは、宣教師たちが日本に来たのが戦国時代という日本でも稀有な時期にあたっていたことです。これが平安時代のような時期だったら、日本は滅ぼされていたかもしれません。

 

 

しかし徳川の太平の時代が続き、幕末の頃には日本の力も落ち、また工業力の差も大きくなってきたことから日本は開国し、いわゆる文明開化という時代になり富国強兵に努めました。

 

 

最近話題の大川周明の「世界史」は、当時の本を編纂しなおしてものではありますが、この1冊の半分が欧州の植民史となっておりいかに戦前植民史について日本中が学んでいたかがわかります。

 

世界中の有色人種の国々の中で、植民地とならなかったのは日本とタイだけです。日本の場合、それは日本が強かったからにほかなりません。

 

だからこそ戦後の日本は抑えられ様々な問題が解決できずにいます。

 

レーダ照射の問題だけでなく、尖閣諸島、北方領土、また拉致被害者、など様々な問題が解決できないのは、日本に武力背景がないから、これにつきます。日本は開国以来自国で護ってきた我国、我国の人達を護ることが出来ない時代が続いているのです。この異常さが分からないとしたら、歴史を学び直した方がいいということです。世界中、自国を護れない国がどうなっているか?過去の歴史まで見る必要はありません。現代史でいいから、チベット、ウイグルの現在進行形の歴史を見れば十分です。