夏休みも残り少なくなってきました。まあ大人はお盆休みぐらいしかないんですけどね。でも、まあ夏休みではなくても、読書の一つに和歌を入れると毎日がより豊かになるのではないかと思います。

 

 

日本について学び直すと、最初に気が付くのは天皇の重要性ですが、その天皇に欠かせないものが和歌です。天皇が詠まれたものを御製といいますが、神話の時代のスサノオが詠まれた歌に始まり、神武天皇の久米歌他多くの歌が詠まれてきました。そうした歌が三一文字の形に落ち着いたものが和歌で、現代に至るまでその歌を詠む伝統は続いています。

 

 

八雲立つ出雲八重垣妻籠みに八重垣作るその八重垣を

 

 

そしてそうした歌を詠む伝統は、つい最近まで日本人の多くに当たり前にあった伝統でもあります。なぜそれがわかるかというと、先の大戦で亡くなられた方々に辞世の句を残されている方が多くいらっしゃるのです。靖国神社に行くとそうした歌を目にすることが出来ます。英霊の方々は若い方々が多くいらっしゃいますが、とても美しい歌を残されているのです。そして戦地に赴くに当たって持っていった数少ない荷物の中に万葉集を持っていかれた方がいたります。

靖國神社今月の社頭

 

ほんの70年ほどの間に、そうした習慣が消えてしまうなんてもったいないことです。なんといっても古来から日本人の間で連綿と続いてきた習慣の一つが歌を詠むことなのです。そして、その習慣はもちろん天皇陛下と皇室では続けられていることでもあります。歌会始めの行事も続けられています。

 

そのような日本人が連綿と続けてきた伝統ができないことほど残念なことはありません。ぜひ和歌に親しみましょう(^O^)/

 

和歌の良い所は、古典の歌でもなんとなく意味が伝わる所です。深い意味があったり、色んな意味が織り込まれたりしていますが、なんとなく読むことが出来、その語感を感じることができるのです。これは大和言葉が現代の言葉にも生きているからこそだと思います。このとりあえず読めて意味を感じることが出来る、というのが重要です。なんとなくでも意味を感じたその時、時を超えて古来の人との繋がりや感覚の共有ができるからです。しかも和歌は、天皇や貴族だけのものではなく、庶民に至るまで身分の隔てなく詠まれてきたものでしたから、和歌を知ることで色んな人達を知ることも出来ます。このような素晴らしい文化が続いてきたのは世界でも日本だけといわれています。それなのに、そのような伝統を知らないことはとても勿体ないことです。

 

なんといっても日本の国歌は和歌です。

 

しかも世界に誇る美しい言霊の和歌です。言霊には予祝がこめられており、和歌には予祝の歌という一面もあります。つまりその歌を詠むことにより、人々が幸せになることが願われ祈られている歌でもあるのです。このような素晴らしい歌が国歌になっているというのは本当に幸せだと思います。

 

歌を共有することの大切さ

世界最強の言霊歌・・・君が代

世界一の言霊の歌

日本人選手の金メダルには平和の言霊がついてくる

日本が金メダルをとったら世界中が祝福される

君が代の旋律の成立過程・・・皇学

むすびの歌
4番まであった君が代
千年前の流行歌
さざれ石
歌う時の注意点:上手い下手は関係ないがここだけは注意

 

 

 

そして、解説書などでその意味を知るとさらに素晴らしいと感じることが出来ます。また和歌を読むことは大和言葉を含め語彙が豊かになりますし、日本語力を促すことにもなります。また五感を刺激し思考力も促されることになりますから、いいこと尽くしです。さらに和歌を読みたくなるでしょう。そうしたら是非歌会始めの歌に挑戦してみて下さい。ちょうど締め切りも9月ですからこの時期にぴったりだと思います。お題は「光」です。

 

ということで、この夏休み和歌を読みませんか?

そしてその後で歌を詠んでみてください(^O^)/

きっと詠みたくなると思います。

 

入門にはやはり百人一首がいいと思います。

 

百人一首はとても人気がありますが、ここ数年特に漫画やその映画化などで、一段と人気が増しています。百人一首には謎解き本を含め解説本が沢山ありますが、その決定版は人気ブロガーねずさんの百人一首ではないかと思います。厚い本ですが(なにせ百首分ですから)とても面白くてあっという間に読み終わってしまうかと思います。

 

 

またこの本を読むことで、百人一首が編纂された時代背景や、選出された和歌が詠まれた時代や詠まれた人達についても知ることが出来ますので歴史の勉強ともなります。どんなこともその背景抜きに理解するのはかえって難しいのです。

承久の変から稽古照今を考える

 

 

 

また日本最古の歌集「万葉集」があります。その万葉集の成立や万葉の意味、また一時期万葉集が読めなくなってしまったことがあるその経緯と解読作業などの歴史まで含めて書かれた解説及び入門書としてお薦めなのが、神社検定のテキストです。

 

 

日本は「言霊の幸(さき)わう国、言霊の扶(たす)くる国」とよく言われますが、この言葉は万葉集に書かれていたことから引用されています。これは、言霊の力が幸せを呼び込んだり、助けたりしてくれる国ということで、そうした願いをこめて万葉集は編まれたといいます。しかもこの万葉集の凄い所は、世界最大で最古の選詩集なのです。その上さらに凄い所は、その題材の豊富さで、天皇の国見の歌から、生活の歌まで幅広い事象が歌われています。そしてなんといっても作者が宮廷だけでなく防人や東人や乞食者(ほかひびと)まで多彩なことがあげられます。日本では歌の前での平等といわれるますが、何かに対峙した時に身分の上下がないということが最もよく表れているのが歌であるといえますし、それが古来からあることの証明が万葉集です。

日本人としての基礎知識

 

 

そして万葉集といったら、次に来るのは古今和歌集です。古今和歌集は醍醐天皇の勅命により編纂された歌集で、万葉集に選ばれなかった古い時代の歌から、編纂当時の歌までを選んだ勅選集となっており、その選者には紀友則や紀貫之等の四名で行われています。そしてこの歌集に、「君が代」の原型が選ばれています。

 

 

日本には勅撰和歌集が沢山ありますから、この他にも沢山の歌集がありますが、万葉集と古今和歌集が基本だといえます。

 

 

また天皇が詠まれた歌、御製がたくさんありますので、その歌集も多くあります。今上陛下や昭和天皇の歌集もありますし、明治天皇の歌集は有名です。

 

 

この歌集は明治神宮でも購入できますし、また明治神宮は御製と御歌がおみくじになっていることも知られています。

明治神宮本日の御製

明治神宮本日の御歌

 

 

また、今上陛下には沖縄の歌を歌われた歌集まであります。

 

 

天皇を知る、大御心を感じ取る上で御製は欠かせません。少しでも多くの御製を知っていただきたいと思います。

 

 

歌集には色んなものがありますが、笠間書院の「コレクション日本歌人選」のシリーズは入りやすい歌集だと思います。この中には伏見院と後鳥羽院の御製集もありますし、柿本人麻呂や西行、源実朝や菅原道真、本居宣長や与謝野晶子、そして寺山修二の現代詩まで網羅され、辞世の句や今様、おもろさうしなどでの歌集もあり、和歌に限らず日本の歌を知る入門シリーズとなっています。

 

 

 

 

和歌には現代風に詠まれたものもありますが、まずは古典から入っていただきたいものだと思います。なんといっても、和歌を知ることは日本の精神史を知ることでもあるといわれていますし、時代時代の人々の息吹を感じることが出来る歌でもあります。私も初心者ですからえらそうなことはいえませんが、日本人の基礎知識が和歌であり、今も日本人の心に知らぬ間に根づいているものが和歌だと、和歌を知るにつけ感じるようになっています。多くのヒットした歌謡曲の節は、実は和歌の基本で書かれたものが多いことにも気づかされるようになります。

 

 

日本の心といっても過言ではない和歌を多くの人々が当たり前に親しむ国に戻ったら素晴らしいと、それを願っております。

 

夏休みに限らず\(^o^)/

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