リセット | 怖い話

リセット

私はいま森の中をさまよっている。
街に戻るための道を見失ってしまった。

このまま一生この森をさまようことになるのか。

嫌だ。
なんとか抜け出して元の現実世界に戻りたい。

焦る気持ちが身体を前に進ませる。
どんどん体力も無くなっていく。

もうだめだ。
あきらめかけたそのとき、声がした

「なんだよこれ、わけわかんねーよ!ほんとに出口あんのかよ」

私と同じくこの森で迷っている奴がいるようだ!
迷っているようなので合流しても問題が解決するわけではないが、いないよりはマシだ。
少なくとも一人さまよう心細さからは解放される。

よし、少ない体力だが声を絞り出して叫んでみよう。。

「・・・・・!」

まったく声が出ない。声もでないほど体力が残っていないのか。。

とにかく、声が聞こえた真後ろの方向に行ってみよう。

「・・・」

今度は足も動かない。

一体どうなってるんだ俺の体は。。


もうだめだ、話すことも動くこともできない。
俺はこのままここで死ぬのか。。


しばらくすると、また後ろから声がした
相変わらず俺の体は動かないままだ


「どうせ帰り方わかんかいし、もっかい街の入り口からやりなおすか」


は!?
どういうことだ?

あ・・・...そう思った次の瞬間、

なにが起こったんだ。。
俺はずっと戻りたいと切望していた、街の入り口に立っていた。。


そうか。。

俺はゲームの中のキャラクターだったのか。



いつまで続くのかわからない、抜け出すこともできない、一生自由になることのないこの世界に俺はただ一人孤独に耐えながら生きていくしかない運命だったのか。