こんにちは。
昨日、沢木耕太郎先生の話を書いていて思い出したことがあったので、引き続きこれも書いておく。
自分に大きな影響を与えた土地を「第二の故郷」と呼んだり、行きつけの小料理屋のおばさんを「巣鴨のお母さん」と呼んだりすることを不遜だという意見があります。
論旨は「本当の故郷や本当の母上に失礼だ」というものです。
これって、皆さんどう思いますか?
「あー、ここん家に生まれたかったなぁ~」とか「父さんと呼ばせてください!」とか、ノリや勢いで言ったり思ったりすることって無いんですかねぇ。
言葉に厳格なのはとてもいいことだと思いますが、言葉とて所詮は道具ですから、その時に「思ったことを言ってはいけない」となると延いては「思ってもいけない」ということにもなります。
それって恐ろしいですよね。っていうか、無理だし。
そんなことを思いましたね。
では、本日の一台に行ってみよ!
ホンダ・エレメントですよ。
https://www.carsensor.net/usedcar/detail/CU8982453153/index.html?TRCD=200002
個人的な感覚ですが、カーデザインとガンダムのデザインっていつの頃からか追っかけっこになっているような気がしていて、僕はその追っかけっこにハマっているデザインのクルマには基本的に興味が湧きません。
あえて例は出しませんけど、分かる人にはわかる感覚だと信じています。
もちろん、ガンダムデザインがカーデザイン以外にも影響を与えてしまっていること自体は悲観も楽観もしていませんが、あえて言えば「興味がない」ということです。
でも、デザインの潮流から考えると、とんでもない自体だなという感覚はあります。
僕はバウハウスの卒業生のベルギー人のデザイナーが学長だった高専で5年間工業デザインを学んだので、アニメーションの設定資料みたいな、機能的には「根も葉もないようなデザイン(失敬)」がベースになった工業製品が世の中に溢れることには少なからず抵抗はありました。(一応過去形)
日本語が江戸時代と現代の言葉では全く違うように、デザインも進化変態をしていくものだとある時期に割り切って考えるようにしてから楽になりました。
しかし、そのほとんどは思考と視界からシャットアウトする努力によるところが大きかったような気もしています。
そこで、本日のエレメントです。
エレメントがガンダムデザインなのか、否か?という議論は各自意見があるとは思います。
今回僕は仮説として「エレメントはガンダムデザインの影響下にない」ものとして捉えようと思います。
では、見て行きましょう。
まぁ、これはガンダムデザインだよね・・・。いきなりの変節!笑
では、「バウハウスとガンダムデザインの共通点」に変えてみようか。笑
変な仮説を立てると思考停止しちゃうデザインだな、これ。
「ぶつかりやすいコーナー(角)をぶつけても良いように樹脂にする」という文法だけなはずなんだけど。
あまり法則性を感じられないフロント周り。
僕は問答無用にかっこいいと思っちゃうんですが。
それだけではバウハウス由来のデザインとは言えませんな。
内装を見ていきます。
ほとんど90度開くドア。用の美です。
そして、RX-8風に後部座席への乗降用にハーフサイズのリアドアもオープンします。
乗降性抜群です。そして、シートファブリックのシンプルさたるや。
プレーンですよね。
円のモチーフ。ちょっと嫌な予感。
ガンダムかなぁ・・・。
ズゴックかなぁ・・・。
ジゴローかなぁ・・・。
バウハウスではないかぁ・・・。
後部座席は広くて一段高くなっています。
乗降性だけではなく、居住性も良さそうです。
フルフラットにはギリギリならなさそうですね。惜しい!
2400ccのV-TECですよ。走りはどんなかな〜?
ガンダムデザインとバウハウスの対比で書けると思いましたが、見事にグダグダになりました。
どーもすみません!
でもですね、昨日のインサイトと同様でホンダが当時考えた未来カーのデザインを体現しているとは思うんですよ。
近未来の設定の映画にちょこっとだけカスタムしたら全然出てきても違和感がないと思うんですよ。エレメントもインサイトも。
♪あの頃の未来に〜僕らは立っているのかなぁ〜♪
じゃありませんが、どこかでカーデザインの進む道は誤ってしまってはいないんでしょうか?
どー思う?みんな。
では、また!