先日、
我が家の台所で、
『大事件』
が起きてしまいました。
ちょっと、
大げさに聞こえるかもしれません。
でも、
私にとっては、
人生を揺るがすほどの衝撃だったのです。
では、いったい、
何があったのでしょうか?
それは、
平日の穏やかな午後のことでした。
少しお腹が空いたので、
おやつでも食べようかなと思い、
キッチンの冷蔵庫を、
開けたのです。
そこには、
いつもの景色が広がっているはずでした。
冷えたお茶。
作り置きのサラダ。
そして、
昨日買ってきたばかりの、
『プリン』
があったはずなのです。
ここで、
問題になるのが、
『人間の記憶』
というものです。
私たちは、
自分の記憶を、
どこかで過信してしまいます。
「昨日は、たしかに、ここに置いた。」
そう確信して、
疑うことをしません。
私も、
まったく同じでした。
プリンの存在を信じて疑わず、
手を伸ばしたのです。
けれど、
私の指先が触れたのは、
プリンのなめらかな容器ではありませんでした。
それは、
ひんやりとした、
『からっぽの空間』
だったのです。
「あれ?」
私は、
思わず声を出してしまいました。
もう一度、
よく見てみます。
上段を見ても、
下段を見ても、
どこにも、
あのプリンの姿はありません。
ここで、
私の脳内は、
完全にパニック状態に陥りました。
「消えた?」
「一体、誰が?」
『消失事件』
の発生です。
我が家には、
私と夫しかいません。
犯人は、
どう考えても、
あの人しかいないのです。
そう、
私の愛する夫です。
私は、
まるでサスペンスドラマの探偵のように、
リビングへ急ぎ足で向かいました。
そこには、
ソファに座って、
のんびりとテレビを見ている夫の姿がありました。
まるで、
何も知らないような、
平和な顔をしています。
私は、
心臓のドキドキを抑えながら、
そっと話しかけました。
「ねえ、冷蔵庫にあったプリン、知ってる?」
すると夫は、
少し気まずそうな顔をして、
こう言ったのです。
「あ、それ、食べた。」
食べた。
その、
たった一言です。
私の大切なおやつが、
この世から消え去ったという事実が、
一瞬にして確定した瞬間でした。
こういうのって、
みなさんは、どうでしょうか?
家族に勝手に食べられた経験、
ありませんか?
私は、
なんだか急に、
ものすごく悲しくなってしまいました。
もちろん、
ただのプリンです。
コンビニで買ってきた、
ごく普通のプリンです。
金額にすれば、
大したことはありません。
でも、
そういう問題ではないのです。
これは、
私にとっての、
『小さな楽しみ』
だったのです。
仕事や家事を頑張った自分への、
ささやかなご褒美でした。
それを、
何の相談もなく、
一瞬で平らげられてしまった。
その絶望感といったら、
言葉では言い表せません。
私は、
その場で、
大げさにため息をついてみました。
「私、あれを楽しみに、今日一日頑張ったのに……。」
そう呟くと、
夫はさすがに申し訳なく思ったのか、
小さく謝ってくれました。
「ごめん、今度また同じやつ買って来るから。」
そう言われてしまうと、
なんだか怒る気力もなくなってしまいます。
結局、
「じゃあ、大きいの買ってきてよね!」
と笑って許してしまったのですが。
こういう時間って、
意外と大事なのかもしれません。
たかがプリン。
されどプリン。
日常の小さな幸せを奪われたときのショックは、
思った以上に大きいものです。
でも、
そうやって些細なことで怒ったり笑ったりするのも、
夫婦の日常なのかなと思ったりします。
もし、
あのとき冷蔵庫を開けて、
プリンがちゃんとあったら。
私は一人でそれを食べて、
「おいしかったな」で終わっていたはずです。
でも、
今回の一件のおかげで、
ちょっとしたドラマが生まれました。
夫との会話も増えました。
そう考えると、
プリンが消えたことも、
悪くなかったのかもしれません。
……いや、
やっぱり悔しいですけどね!
次は絶対に、
『私のです』
と書いた付箋を貼っておこうと心に誓いました。
みなさんも、
冷蔵庫のなかの私物には、
どうかお気をつけください。
思わぬ大事件が、
あなたを待っているかもしれません。
今度のお休みは、
コンビニに行って、
もっと高級なプリンを、
自分へのご褒美として買ってこようと思います。
今から、
ちょっと楽しみです。
そういえば、
甘いものといえば、
先日も、
ちょっとした失敗がありました。
お休みの日の午後のことです。
せっかくの晴れだし、
すこし遠くのパン屋さんまで、
お散歩に行こうと決めたのです。
お気に入りのスニーカーを履いて、
お気に入りのエコバッグを持って、
家を出発しました。
こういうのって、
やっぱりワクワクしますよね。
目的のお店は、
駅から少し歩いた住宅街の中にあります。
小さなお店なんですが、
いつもいい香りが漂っているんです。
お店に近づくにつれて、
香ばしいバターの匂いがしてきて、
お腹がすいてしまいました。
「やっと着いたね」
と、夫と顔を見合わせて、
扉を開けようとしたのですが。
なんだか、
様子がおかしいのです。
看板は出ているのですが、
人があまり並んでいません。
いつもなら、
行列ができているはずなのに。
変だなと思いながら、
中をのぞいてみました。
すると、
ショーケースの中が、
すっかり空っぽだったのです。
パンが、
一つもありません。
売り切れ、
だったんですね。
ショックでした。
あの焼きたてのクロワッサンを楽しみに、
わざわざ歩いてきたのに。
足が、
カクンと折れそうになりました。
こういうとき、
人間ってがっかりするものですよね。
「あーあ」
と思わず声が出てしまいました。
夫は、
「また今度来ようよ」
と笑ってくれましたが、
私の気分はもうすっかり、
クロワッサンモードでした。
頭の中は、
サクサクの生地とバターの風味でいっぱいに、
なっていたのです。
だから、
その落差が激しすぎて、
しばらく立ち直れませんでした。
でも、
ここで引き下がるのも、
なんだか悔しいですよね。
せっかくここまで歩いてきたのだから。
では、いったい、
どうしたのか?
私たちは、
そのお店のすぐ近くにあった、
小さな喫茶店に入ることにしたのです。
これが、
思わぬ大正解でした。
昔ながらの喫茶店で、
外観はちょっと古びているのですが、
中に入ってみると、
とても落ち着いた空間が広がっていました。
マスターが一人で切り盛りしていて、
店内には優しいジャズが流れています。
席に座ると、
ほっと一息つけました。
「いらっしゃい」
と迎えてくれたマスターの笑顔が、
なんだかとても温かかったのです。
私たちは、
ブレンドコーヒーと、
手作りのチーズケーキを注文しました。
しばらくして出てきたケーキは、
見た目も素朴で、
いかにも美味しそうでした。
一口食べてみると、
濃厚なチーズの風味が口いっぱいに広がって、
さっきまでのショックが、
嘘のように消えていきました。
「おいしいね」
と思わず声が漏れました。
パン屋さんが売り切れでなければ、
この喫茶店には入らなかったはずです。
そう考えると、
あの売り切れも、
この素敵な出会いのための、
小さな回り道だったのかもしれません。
人生って、
何が起こるか分からないものですね。
計画通りにいかないからこそ、
面白い出会いがあったりします。
予定調和ではない、
こういうハプニングも、
お出かけの醍醐味(だいごみ)なのかもしれません。
実は、
こういうお店との出会いが、
私はとても好きだったりします。
有名なお店に行くのも楽しいけれど、
偶然見つけた場所が素敵だと、
なんだか宝物を見つけたような気持ちになりませんか。
私にとっては、
あの古い喫茶店が、
まさにそんな場所でした。
コーヒーの香りの中で、
のんびりとした時間を過ごす。
ただ本を読んだり、
夫と他愛のない話をしたりする。
こういう時間って、
思った以上に贅沢なものですよね。
日々の忙しさの中にいると、
どうしても効率ばかりを考えてしまいます。
どこへ行くにも、
時間を決めて、
最短ルートで移動して。
失敗しないように、
計画を立てて。
でも、
たまには計画が狂うのも、
悪くないなと思いました。
むしろ、
予定通りにいかないほうが、
記憶に残る思い出になったりするのです。
効率的な毎日から、
ちょっとだけ脱線してみる。
そんな余裕を持つことが、
心を豊かにしてくれるのかもしれません。
みなさんは、
最近、予定外の出来事を楽しんでいますか。
もし、
道に迷ったり、
お店が閉まっていたりしても、
そこで落ち込むだけではなくて、
「じゃあ、あっちに行ってみようか」
と、方向転換してみるのも、
いいかもしれません。
思いがけない素敵な景色や、
お気に入りのお店に出会えるかもしれませんよ。
そういえば、
この間は、
スーパーでいつもと違う道を通ってみました。
そしたら、
小さな公園があって、
そこで可愛い猫ちゃんに出会ったんです。
日向ぼっこをしていて、
近づいても全然逃げない、
人懐っこい猫ちゃんでした。
しばらくその子と遊んでいたら、
日頃の疲れがすーっと抜けていくような気がしました。
いつも通っている道なのに、
一つ曲がり角を変えるだけで、
全く違う世界が広がっている。
大げさかもしれませんが、
人生もそれと同じなのかなと思ったりします。
ちょっとした好奇心と、
ちょっとした寄り道。
それが、
日常を少しだけ彩ってくれるのです。
次の日曜日も、
あえて行き先を決めずに、
ぶらぶらとお散歩をしてみようかなと計画中です。
どこへ行くかは、
そのときの気分次第。
お天気さえよければ、
それだけで十分ですよね。
お気に入りの靴を履いて、
お気に入りのバッグを持って。
また新しい発見に出会えることを期待して、
今から少しだけ、
胸を高鳴らせています。
みなさんも、
次の休日には、
ちょっとだけ予定を忘れて、
気の向くままに、
足を伸ばしてみませんか。
きっと、
あなただけの素敵な物語が、
待っているはずですよ。
そういえば、
少し話は変わりますが、
先日、お出かけしたときに買った靴のお話をさせてください。
私の場合は、
靴を選ぶとき、
どうしても『歩きやすさ』を一番にしてしまいます。
せっかくのお出かけなのに、
足が痛くなってしまったら、
楽しさも半減してしまいますよね。
だから、
デザインがどれだけ可愛くても、
ヒールが高いものは、
最近ちょっと避けてしまうことが多いです。
でも、
先日見つけたスニーカーは、
歩きやすさはもちろんですが、
デザインもすごくおしゃれで、
ひとめぼれしてしまいました。
こういうのって、
やっぱり出会いなのかなと思います。
実際にその靴を履いてお出かけしてみたのですが、
思った以上に軽くて、
どこまででも歩いていけそうな感じがしました。
良い靴を履いていると、
それだけで、
お出かけが何倍も楽しくなる。
人間って、
不思議なものですね。
足元が軽やかになると、
気持ちまで軽くなっていくような気がします。
いつもなら見過ごしてしまうような景色も、
なんだか新鮮に見えたりして。
こういう小さな変化が、
日々の生活には、
とても大切なことなんだと思います。
みなさんは、
お出かけのときの『こだわり』ってありますか。
お気に入りのバッグだったり、
お守りのようなアクセサリーだったり。
そういうお気に入りのアイテムを身につけるだけで、
いつものお散歩コースが、
特別な場所に変わってしまう。
それって、
すごく素敵なことですよね。
そう考えると、
お出かけの準備をしている時間から、
すでに楽しい時間は始まっているのかもしれません。
天気予報をチェックして、
何を着ようか鏡の前で合わせてみて。
あのお店でランチをしようかなと、
スマホで検索したりして。
そういう時間も含めて、
休日のお楽しみなんだろうなと思います。
次の休日は、
新しく買ったそのスニーカーを履いて、
もう少し遠くの街まで、
出かけてみようかな。
まだ知らないカフェに入ってみて、
美味しいコーヒーを飲んで。
そんなことを想像しているだけで、
平日の忙しさも、
なんだか乗り切れそうな気がしてきます。
日常の中に、
ちょっとした楽しみを見つけること。
それは、
自分を大切にする方法の一つなのかもしれません。
みなさんも、
次の週末は、
お気に入りのアイテムを身につけて、
いつもとは違う道を、
歩いてみませんか。
きっと、
新しい自分の一面に出会えたり、
心温まる景色が、
あなたを待っていると思いますよ。