チラシの裏と表のあいだ -4ページ目

チラシの裏と表のあいだ

ゲームや漫画・小説などを気ままにレビューします

景の海のアペイリア―The sea of the landscape Apeiria―(SILKY'S PLUS)のレビュー。

以下、ネタバレはありません。

 

体験版をプレイしたり、ホームページを見ても分かることですが、

本作はタイムリープものです。

ただ、タイムリープものは世に多いですが、本作のユニークな点は、タイムリープとAIやヴァーチャル・リアリティという科学技術を組合せた舞台設定にあります。

主人公はAI作成が趣味なのですが、ある時、偶然にも自我を持ったAI、アペイリアの作成に成功します。

物語は、このアペイリアが作り上げたヴァーチャル・リアリティ(VR)のゲーム世界を舞台に展開されていくことになります。

一方でAIやVRといった科学的な世界観でありながら、VRのゲームの中ではむしろ中世ヨーロッパのようなファンタジックな世界観が展開され、実際に自分がVRのゲームをしているような感覚が味わえるのも、本作の魅力の一つと言えます。

 

以下では、シナリオや音楽など各要素について。

 

【シナリオ】

本作はタイムリープものですが、そのメカニズムを、量子論なども援用しながら極めて論理的に、緻密に考察している点が特徴的です。

そうした考察が好きな人は、その部分だけでも楽しめることと思います。

加えて、タイムリープものの醍醐味というか、いわゆる謎解きも面白いです。

プレイしながら、「真相はこうなのでは?」と想像するのですが、

いい意味でそれを裏切る結末で、面白かったです。

最後の設定が明かされた折には、「そうだったのか・・・」と感嘆すること間違いなし。

 

ただ、難点があるとすれば、タイムリープの仕組みの説明がやや難解であることでしょうか。

要所要所で図を用いて解説してはいるものの、いかんせん複雑であり、

また、以前の周で何が起こったかをちゃんと覚えていないと、

説明を読んでも「???」となるところもあり、

良くも悪くも、「サラッと読む」ことができない作品です。

 

【キャラクター】

攻略可能なメインヒロインは4人。

と言っても、タイムリープものの必然かもしれませんが、いわゆるルート分岐のマルチエンディングではありません。

謎解きに比重が置かれていることもあってか、

キャラクターのセリフも「説明」になってしまっていることも多く、

結果的に、伝わってくる各キャラの個性は、そこまで強くはないように思います。

個人的には東ましろが好みでした。

 

 

【CG】

CGはきれいだと思いました。

好みもあるかもしれませんが、私は割と好きです。

 

 

【音楽】

音楽も、好みが出てしまいますが、可もなく不可もなく、といった印象です。

プレイしていて違和感はないですが、似たような曲調のものが多く、ややメリハリに欠けるところがあるかもしれません。

主題歌の「アペイリア」は、割とかっこ良かったです。