景の海のアペイリア―The sea of the landscape Apeiria―(SILKY'S PLUS)のレビュー。
以下、ネタバレはありません。
体験版をプレイしたり、ホームページを見ても分かることですが、
本作はタイムリープものです。
ただ、タイムリープものは世に多いですが、本作のユニークな点は、タイムリープとAIやヴァーチャル・リアリティという科学技術を組合せた舞台設定にあります。
主人公はAI作成が趣味なのですが、ある時、偶然にも自我を持ったAI、アペイリアの作成に成功します。
物語は、このアペイリアが作り上げたヴァーチャル・リアリティ(VR)のゲーム世界を舞台に展開されていくことになります。
一方でAIやVRといった科学的な世界観でありながら、VRのゲームの中ではむしろ中世ヨーロッパのようなファンタジックな世界観が展開され、実際に自分がVRのゲームをしているような感覚が味わえるのも、本作の魅力の一つと言えます。
以下では、シナリオや音楽など各要素について。
【シナリオ】
本作はタイムリープものですが、そのメカニズムを、量子論なども援用しながら極めて論理的に、緻密に考察している点が特徴的です。
そうした考察が好きな人は、その部分だけでも楽しめることと思います。
加えて、タイムリープものの醍醐味というか、いわゆる謎解きも面白いです。
プレイしながら、「真相はこうなのでは?」と想像するのですが、
いい意味でそれを裏切る結末で、面白かったです。
最後の設定が明かされた折には、「そうだったのか・・・」と感嘆すること間違いなし。
ただ、難点があるとすれば、タイムリープの仕組みの説明がやや難解であることでしょうか。
要所要所で図を用いて解説してはいるものの、いかんせん複雑であり、
また、以前の周で何が起こったかをちゃんと覚えていないと、
説明を読んでも「???」となるところもあり、
良くも悪くも、「サラッと読む」ことができない作品です。
【キャラクター】
攻略可能なメインヒロインは4人。
と言っても、タイムリープものの必然かもしれませんが、いわゆるルート分岐のマルチエンディングではありません。
謎解きに比重が置かれていることもあってか、
キャラクターのセリフも「説明」になってしまっていることも多く、
結果的に、伝わってくる各キャラの個性は、そこまで強くはないように思います。
個人的には東ましろが好みでした。
【CG】
CGはきれいだと思いました。
好みもあるかもしれませんが、私は割と好きです。
【音楽】
音楽も、好みが出てしまいますが、可もなく不可もなく、といった印象です。
プレイしていて違和感はないですが、似たような曲調のものが多く、ややメリハリに欠けるところがあるかもしれません。
主題歌の「アペイリア」は、割とかっこ良かったです。


