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嵐の中で魔法使いはついに、『魔法』という力を開発した。

魔法とはどうやら『魂の力』を実体化させる技術のことらしい。魂の物質化は街でも照子が成功していた。照子はこの技術の成功を奇跡だと表現していたので、それくらい難しい技術なのだろう。不思議なことに魔法使いたちも照子も実験に成功した時期は魚の話を聞く限りでは大体同じ頃だった。

しかし、照子と魔法使いでは技術の使い方が全く違った。

照子は魂の物質化を用いて『魂の実』を製作した。魂の実の発明は照子を観測者の立場から『本物の神』のような立場にまで押し上げる結果となった。

実際に照子は魂の実を生み出してから『神』と呼ばれるようになったのだ。

魔法使いは初めから『魔法使いを殺す』目的で魔法を開発した。

魂の力を実体化した魔法は、魂を殺すことを可能にしたのだ。これは驚異的な出来事だった。魂を破壊することは絶対に不可能だと思われていたからだ。

魂を破壊されら魔法使いは死んでしまう。

すでに死を超越して何千年の時を生き続けていた魔法使いたちは戦慄した。克服したはずの死の恐怖が再び彼らを襲うようになったからだ。

すぐに魔法使いたちはより強力な魔法を求めて行動を開始した。

そして魔法使いたちは『兵器』と呼ばれる魔法使いの中でもより魔法の力に特化した子供たちを作り上げた。つまり魚や神殺しの魔女のことだ。

兵器がなぜ子供なのかというと、詳しい説明を魚はしてくなかったので私も全てを知っている訳ではないのだが、どうやら何千年を生き抜いた魔法使いの魂ではそう強い魔法は使用できなかったようだ。新しい汚れていない魂を求めて命を生み出したのだろう。魚や神殺しの魔女は街を襲撃した時、まだ生まれてから数百年もたっていなかったらしい。

兵器と呼ばれる子供たちにはそのほかにも魔法使いによる『洗脳』の後が確認され、またその体には『爆弾』のようなものが仕込まれていた。

『兵器は人ではない』という認識だったのだろう。

魚の体を調べた照子は珍しく本当に怒っていた。『兵器』たちの人生はかなり過酷なものだったようだ。

魚は仲間たちと共に戦場という戦場を戦い抜いた。敵対する魔法使いを殺しまくっていった。魔法使いの呪いも魚たちには効果がなかった。魚たちに殺された魔法使いたちは生き返ることも出来ずに『本当にこの世界から消滅』したからだ。

魔法使いはその数を激減させていった。そしてついに敵対勢力を完全に殺し尽くした時、彼らは漸く気がついたのだ。

世界が遥か昔に死んでいたことに。

そして彼らは生き残るための場所を探し始め、この街を見つけ出した。

彼らはすぐにこの街にやってきた。

そして私たちは嵐の時代を迎えることになる。