【起稿2026年1月22日記事】

「サンタ・マリア」というと、キリスト教にも縁のある(信者ではありませんが😅...)私としては崇高な名前と感じ、又「サンタ・マリア号」と言えば、通常は、あのクリストファー・コロンブスの大西洋横断艦隊の旗艦を連想すると思います⛵︎

しかし、私が今日取り上げたいのは、同じカリブ海を航海しましたが、コロンブスの船と異なり、ポルトガル船籍の豪華客船「サンタ・マリア号」の話です🛳
※画像はイラストAC(https://www.ac-illust.com/)より引用しました。

私のように旅行をしない者は忘れがちですが、最近減少しているとは言え、航空機ハイジャック、船舶シージャック、バスジャック等は、一般大衆を巻き込む許せない犯罪ですし、未だ発生しています。
又、船舶に対しては、有名なソマリア沖、マレー沖をはじめ、国際法上「海賊行為」とされる事件も未だあります。

今から65年前の今日、1961年1月22日にカリブ海を航行中の当時ポルトガル最大級の豪華客船「サンタ・マリア号」が約600名の船客及び300名以上の乗員と共に、ポルトガル国軍のカルロス・エンリケ・ガルバン大尉に率いられた24名の武装集団にシージャックされる「サンタマリア号乗っ取り事件」が発生しました。

※画像はイラストAC(https://www.ac-illust.com/)より引用しました。


私と同年代以上の方々はご存じかと思いますが、第二次世界大戦後、1970年代初頭までフランス、スペインは独裁政権が支配していましたよね。
ポルトガルについては、戦前から続く「エスタド・ノヴォ」と呼ばれた元政治経済学者アントニオ・サラザールが築き上げた保守権威主義的なヨーロッパ最長の独裁体制下にあり、「サンタマリア号乗っ取り事件」はこの「エスタド・ノヴォ」に反抗していたポルトガル国軍の一部が、政治的取引を狙い引き起こしたものでした。

ハイジャック、シージャック事件には、9.11のような犠牲者数が多いものも発生していますが、「サンタ・マリア号乗っ取り事件」は人質の人数(約900名)において、日本で発生した「機長刺殺千歳行き全日空61便ハイジャック事件」(517名、1999年)、「函館行き全日空857便ハイジャック事件」(365名、1995年)を凌ぐ世界史上最多の交通機関ジャック事件です。

※画像はイラストAC(https://www.ac-illust.com/)より引用しました。

また当時、国際法上の海賊行為に当たるかが問われ、史上初めて「海賊行為」を処罰対象と規定し、1962年に発効した「公海に関する条約(通称:「公海条約」)」前夜の時期で事件は国際法学者の間で議論されましたが

、結局当時も「同一船舶内の行為である事と、ポルトガル船籍船に対するポルトガル人による国内政治事情に基づく行為で、金銭財物目的では無いので、海賊行為には該当しない。」とされました🏴‍☠


尚、「海賊行為」と「シージャック」の定義については、現在は「海洋法に関する国際連合条約(通称:「国連海洋法条約」) 」(1994年発効)と「海洋航行の安全に対する不法な行為の防止に関する条約(通称:「シージャック防止条約」)」(1992年発効)でそれぞれ規定され明文化されています。