今回の「障害との付き合い方」シリーズは、障害者福祉(障害者支援)について取り上げます。
実はこの記事は、フォローしている片麻痺暮らしさんの記事を拝見して、前々から「使い辛さ」を感じていた障害者福祉(障害者支援)について、掘り下げたところ、幾つか改善を望みたい点を感じましたので発信したく起稿したものです。
私は現在、発病後2年4ヶ月、在宅復帰(障害者認定)後1年10ヶ月で、障害者福祉(障害者支援)制度利用は一度(補装具費用支給制度)だけです👇
しかし、フォローしている同じ市内の某ブロガーさんが一時市内の障害者福祉センターをリハビリ(自立訓練)利用されている記事を拝見して、私もやりたく思い、調べた事があります。
そんな私ですから、改めて時間を掛けて調べましたが、今回正直言って、記事に書いた意見についてそれほどの自信はありません😞
また、障害者福祉(障害者支援)制度については、先天的な障害者の方々は、長くお付き合いされておられるはずで、重々承知なのかと思います。
私の不勉強から、これから書く内容は、そのような方々から見ると、妥当性を欠いている可能性もあります。
しかし、私のように人生の途中で疾患により(脳卒中なら突然)、所謂「中途障害者」になった者は、ある日から、それまで縁の薄かった医療(健康保険)、介護保険制度、年金(障害年金)制度、障害者福祉(支援)制度の利用機会(需要)が一度に訪れ、大混乱となります。
ブログ活動をしていても、私を含め数多の当事者・家族が、医療、介護、年金については多くの記事を書かれています。
やはり医療、介護、年金は、発病後喫緊の課題であるからでしょう。
ところが、脳卒中は一気に深刻な後遺症を負いますが、進行性疾患ではありませんので、健康保険制度の診療報酬期間が過ぎると、医療(健康保険)の範疇を外れ、「患者」から「要介護者・要支援者」や「障害者」に、社会の認識が変わるという時期が訪れます。(また、当事者の認識も、病識から障害者受容に移行するのが一般的です。
この時期以降を、医学的視点では「慢性期」、生活者視点では「生活期」と呼びます
が、この期間に入ると公的支援は、介護保険制度や障害者福祉(支援)制度のお世話になる機会が増えてきます。
介護保険制度は、元々認知障害を発症した高齢者の為の制度なので、私のように特定疾患で高齢者になる前に障害を発症した者は、本来障害者福祉(支援)制度を利用すべきですが、後述の理由から、介護保険制度を主に利用する事になります。
まず、介護保険制度も障害者福祉(支援)制度も利用するには認定を受け対象者となる事が必要です。(中には、幸い後遺症が軽微で、非対象の方もいらっしゃいます。)
両サービスの利用について、介護保険制度は、専門家の「介護支援専門員(ケアマネジャー)」に相談して介護度に応じたサービスを受けられ、私のように、親を介護した経験があると前知識もあるので、理解しやすいのですが、問題は障害者福祉(支援)制度で、介護保険制度のケアマネジャーに相当する「相談支援専門員」はいるのでが、両者には大きな差異が有ります。
ケアマネジャーのイメージ

ナノバナナ2作画
相談支援事業所のイメージ

ナノバナナ2作画
対応人数の多寡は...
①ケアマネジャーの場合
人員(資格登録者数、就業人員はもっと少ない)
約75万人
要支援・要介護者数
(潜在需要)
約723万人
介護保険サービス受給者数
(利用者)
約600万人
ケアマネジャー一人当たりの利用者受け持ち人数(対応人数)
約8人
②相談支援専門員の場合
人員
約29,600人
障害者・障害児数
(潜在需要)
約1,164万人
障害福祉サービス・障害児通所支援等利用者数(見込)
約147万人
相談支援専門員一人当たりの対応人数
約50人...と相談支援専門員の対応人数負担は単純比較でケアマネジャーの約6倍となっています。(これでも2012年の法改正による「障害者自立支援法」から「障害者総合支援法」への移行に合わせて、相談支援専門員は3倍に増員しています。
※数字は厚労省統計(2024年~2025年)から引用しました。
※ケアマネジャー一人当たり対応人数は私の担当ケアマネさんとの会話、相談支援専門員一人当たり対応人数は現在相談支援専門員をされている某ブロガーさんの記事内容で裏も取れています。
厚労省公式サイト👇
ケアマネジャーと相談支援専門員の違いでもう二つ特記すべきなのは...
①主要守備範囲の広狭
ケアマネジャー(介護保険制度)は主に高齢者を相手にするが、相談支援専門員は障害児から高齢障害者まで相手にするので、派生問題が教育から介護までより幅広い
②資格の違い
介護支援専門員(ケアマネジャー)は介護保険制度に基づく準国家資格で、「所定資格所持者5年以上・900日以上」の実務経験を要し、試験合格後実務研修をしてから「介護支援専門員登録簿」に登録され「介護支援専門員登録証」の交付を受けて
就業出来する。
一方、相談支援専門員は国家資格では無く、「所定資格所持者5年以上・900日以上又は10年以上・1,800日以上」の実務経験を要し、初任者研修をしてから就業出来る。」
という事で、新規取得は試験がある分、介護支援専門員(ケアマネジャー)の方が厳しいが、就業までの所要期間に大差はない。
ところが、介護支援専門員(ケアマネジャー)の方は「登録証」の更新は必要なものの、「登録簿」の登録が失効する事は無く、「登録証」が失効してしまったとしても再研修(各都道府県で年数回実施、約1週間、必要知識の再確認・最新知識のアップデート等)を受ければ再就業可能なのに対し、相談支援専門員の方は就業資格失効時の再就業には新規取得時と同じ初任研修(約1週間)を受けねばならず...
・自治体によっては、受講資格として「すでに相談支援事業所に所属していること」や「就業が内定していて事業所の推薦があること」を求めている。
そのため、「資格が失効してしまったからとりあえず個人で研修を受けておいて、受かったら就職しよう」という動きが取りづらいのが大きな負担となっている。(ケアマネジャー登録と就業は元々一致しないので、就業してなくても再研修出来る。)
・各都道府県で年に1〜2回実施され、受講枠に対する応募者が多く、選考漏れしてしまい、復職したくても翌年まで待たされる事もある。(ケアマネジャーの再研修は相談支援専門員の初任研修より枠の空きがある。)
...という問題点があります。
要するに、「介護保険サービスの入口・コンダクター」のケアマネジャーに比べ、「障害者福祉支援の入口・コンダクター」の相談支援専門員は圧倒的に事業所の人材確保が難しいのです。
それから、ネットを調べると、「相談支援事業所経営は居宅介護支援事業所よりも厳しい。」とする意見・主張が転がっていて、「経営困難性が相談支援専門員の就業定着に繋がらない原因では?」との話も見掛けます。
そこで介護保険サービスと障害者福祉サービスの報酬発生を調べたのですが、介護保険サービスは、介護度に応じた言わば「点数制度」で、要支援・要介護となれば利用者ほぼ全員が何かしら毎月継続発生するサービス利用があり、ケアプラン・モニタリングを定期的(要介護は月1回)に実施して報酬が発生しますが、障害者福祉サービスでは、区分認定が軽い者は利用希望発生毎の相談となり計画書を作成しても、行政の支給決定が無ければ、事業所は無報酬となり収益効率が悪く、また利用者が毎月継続発生するサービスを受ける度合いが少なく(補装具は原則購入)、モニタリング頻度も低いので、モニタリング報酬も少なくなるという、制度の構造的に、報酬を得にくい事が窺えました。
私は、障害者福祉(支援)制度の枝葉の問題の前に、まずこの入口を何とかするべきだと思います。
そうしないと、我々障害者は、将来の生活(自立)へ向けたスタートラインが何処にあるのかさえも分かりません😥
ここまでの問題について私の改善アイデア(意見)を述べます。
総じて私は、障害者福祉(支援)制度は「介護保険制度を参考に、制度設計を転換した方が良い。」と考えます。
前述の問題点に対し、
①相談支援専門員の研修制度は介護支援専門員のそれに倣うと共に、研修受講枠を広げる等の研修実施体制の強化を図る。
②相談支援報酬制度の抜本的見直しによる事業所経営の安定化と相談支援専門員の人材確保をする。
具体的には...
介護保険同様に障害支援区分認定によるサービス総量(利用可能持ち点)と各サービス利用量(サービス点数)を決めて(可視化)、何らかのサービス利用が可能な障害支援区分者となった障害者に、行政が「サービス利用手引き」を渡し、サービス利用可能者を円滑・平明に案内すると共に、サービス利用希望者が訪れた相談支援事業所は、障害支援区分を確認の上、仮計画書を作成し行政へ提出(事業所に基礎報酬発生)、行政の計画仮承認後事業所が本計画書を作成・行政提出、利用決定(事業所に成果報酬発生)
...という流れにすれば、「空振り」による事業所の損失を防ぎ、経営が安定化し、相談支援専門員も、安心して事業に従事出来ると思います。
後編に続きます🙇
