【起稿2026年3月1日記事】
さて今日は、俳壇では「三汀忌」です。
「三汀忌」は、大正~昭和期の小説家、劇作家、俳人の久米三汀(1891年-1952年)の忌日です。
三汀は、長野県上田村(現上田市)生まれですが、父親が職務上不祥事で自殺し、その後母親の実家のある福島県桑野村(現郡山市)で育ち、東京帝国大学英文科に入学・卒業し、後に夏目漱石門下となり、数多の小説、戯曲、俳句を遺しました。
三汀の作品は理知的な作風から、後に感傷的作風の通俗小説に転じています。
芥川龍之介と菊池寛は生涯の友で、二人が死去するまで交流が続きました。
尚、三汀は晩年を神奈川県鎌倉市に住み、「鎌倉文学」の立役者となりましたが、私と同じ脳溢血(脳出血)で急逝しました。
鎌倉由比ヶ浜から江ノ島越しの富士山
最後に三汀の俳句を紹介いたします...
炬燵今日 なき珈琲の
熱さかな
(「返り花」)
春の雪 ひとごとならず
消えてゆく
(永井龍男、「文壇句会今昔」)
一筋の 水を落として
梅の門
(「返り花」)
小諸なる 古城に摘みて
濃き菫
(「返り花」)
朧夜の 宴の氷菓
くづし領く
(「返り花」)