ヒックとドラゴン
2010年/アメリカ/98分
監督:クリス・サンダース
声の出演:ジェイ・バルシェル、ジェラルド・バトラー、アメリカ・フェレーラ、クレイグ・ファーガソン、他
おすすめ度(5点中) → 3.9点
――― あらすじ ―――――――
遠い昔。バーク島と呼ばれる島には海賊のバイキングが暮らしていた。彼らは自分たちを襲うドラゴンを憎み、村を守るためにドラゴンたちと戦い続けていた。幼い頃からドラゴンを倒すための訓練に励み、ドラゴンを倒して初めて一人前のバイキングと認められるのだった。ところが少年ヒックは、一族のリーダー、ストイックの息子でありながら気が優しくて非力な落ちこぼれバイキングだった。そんなある日ヒックは、傷ついて飛べなくなったドラゴン“トゥース”と出会う。みんなには内緒で、こっそりエサをあげるようになったヒックは、次第にトゥースと心を通わせていく。やがて、ドラゴンが決して自分たちの思っていたような恐い存在ではないと気づき始めるヒックだったが…。(allcinemaより)
――― 感想 ―――――――
むむむむむ!面白いじゃないかー!かなり感動しちゃいましたよ( ̄▽+ ̄*)
正直前半はタルかったんですけど、中盤後半でグイグイ面白くなってきましたね~。
バイキングが暮らすバーク島。
ここでは村を襲ってくるドラゴンを倒して一丁前のバイキングとして認められる。
そんな村に育ったヒックは、非力で優しいバイキングとしては落ちこぼれの少年だった。
彼はある日、自分の発明した武器で怪我を負わせたドラゴン“トゥース”と出会う。
▲バーク島の者はドラゴンを殺すのがルール。でもヒックはドラゴンと仲良くなるのだった。
これがバレたら、大変なことになる。
▲仮にもヒックのお父さん(右)は、バーク島の長(もしくは司令官的な人)なのだ。
ヒックは同じ村の子供たちとドラゴン討伐の練習を受けているんだけど
あいまでこっそりトゥースに会っては、トゥースがちゃんと空を飛べるようにと
自分で発明した尾翼を装着させたりしているんですね~。
そういった交流を通して、やがて分かってしまうんです。ドラゴンはイイヤツだって。
▲ドラゴン討伐の練習を受ける子供たち。ヒック以外は、みんな打倒ドラゴンに燃えている。
なもんで、ヒックはトゥースのことを秘密にしているんですね~。
ヒックは、トゥースとの交流を通じて段々ドラゴンの生態に詳しくなっていくんですね。
その成果として、このドラゴン討伐の練習においても抜きん出た対処法を見せつけるわけです。
それは殺す行為ではなく、なだめたり、相手の特性を掴んで優しく接したりとか、そんなんです。
まわりはビックリするわけですよ。あの軟弱なヒックがドラゴンを軽く手玉にとっていると。
でも、ついにバレちゃいましてね。
まずアスティという、ヒックが想いを寄せる女性にトゥースのことがバレちゃうんです。
▲でも強引ではあるけど、ヒックはアスティを説き伏せるんですわ。ドラゴンはマジイイヤツだよ。
ここで泣けるのは、トゥースがヒックの恋心を察知して、恋の橋渡しをしてあげるんですね。
この優しさ……、マジイイヤツだ。
でも、お父さんにもバレちゃうんです。んでトゥースは村の者たちに取り押さえられてしまうんですね。
このへんの過程とその後の展開はとってもよく出来ていて、しかも無駄がない。
お父さんのプライドとか、親子の本当の意味での理解であったりとか、何かを失って何かを入れる献身的な勇気とかね、かなり熱いっす!
結局、バーク島をドラゴンが襲うのは、ドラゴンの上にもっと強大な悪い怪物がいてですね。
ドラゴンたちはそいつに食料を渡すために村を襲っていたんです。
▲最後は、子どもたちがみんなドラゴンに乗って怪物退治に出撃するんだけど
もうちょい、前半~中盤で子供たちの絡みを見せてくれたら、もっと盛り上がったのにな~って気がしました。でも、子どもたちの個性も脇役ながらちゃんと出ていましたね。
ちなみに、この時に子どもたちが乗っているドラゴンっていうのが、練習の時に戦っていたドラゴンなんですね。こういう回収の仕方がいいな~と思いまして。。。なんつーか、本当にうまいなと。
▲実はどんなバイキングよりも強い心を持ったヒック。
彼は最後の怪物との戦いで片足を失うんだけど、そんな片足なんざドラゴンのトゥースがいくらでも面倒みてくれるっていう、支え合いも美しくてね~。
ラストのナレーションが、ちょっとくどくてウザかったけど、心洗われるヒジョーに良い映画でした。