大鹿村騒動記 | 記憶のための映画メモ

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こんにちは!
大好きな映画も数日で忘れてしまう我が記憶力。
ユルユルの脳味噌に喝を入れるための映画ブログです。

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大鹿村騒動記


2011年/日本/93分
監督:阪本順治
出演:原田芳雄、大楠道代、岸部一徳、松たか子、佐藤浩市、冨浦智嗣、瑛太、石橋蓮司、でんでん、三國連太郎、他


おすすめ度(5点中) → 4.0



――― あらすじ ―――――――
長野県下伊那郡の大鹿村は
300年以上、村歌舞伎の伝統が続く小さな村だ。


鹿料理店を営む風祭善は、そこの花形役者。
しかし実生活では、女房の貴子に逃げられ
18年もひとり暮らしをしているのだった。


そんなある日、公演を5日後に控えた村に
駆け落ちした貴子と幼なじみの治が帰ってきた。


しかも貴子は認知症を患い、覚えているのは
かつての夫相手に演じた歌舞伎の台詞のみ。


さてさて今年の歌舞伎はどうなるか?
そして夫婦の仲はどうなるか?



―――  感想  ―――――――
素晴らしい演技力に守られた、安定感のあるコメディ映画。

こういうリラックスしながら、楽しめる映画、僕は好きだなぁ~。


最近の阪本順治作品は、何か興味がそそられなかったけど
こういうのは超ウェルカムです。


18年家出していた妻が帰ってきた。
主人公の善は、そんな妻をもちろん許せない。
だけど、妻は歌舞伎のセリフ以外は全く覚えていない認知症。
そんな妻に歌舞伎をやらせたら、記憶も仲も蘇った。

簡単に言うとそんなストーリーです。


「仇も恨みも是まで~」という
歌舞伎のクライマックスのセリフが効果的でしたね。


「許す」っていうのは、こんなにも清々しいものなのか。
心がジンワリと温かくなりますよ。


でも何よりも役者陣が素晴らしかった。
偏屈で荒々しい石橋蓮司。
期待通りの岸部一徳。
地味役の松たか子。
軽妙な佐藤浩市。
この人には死んでほしくない三國連太郎。
そして一番パワフルだった原田芳雄。ご冥福をお祈りします。