シャルル・ド・ゴール国際空港に上陸。
遂に銀河系軍団の自転車横断記、ヨーロッパ編の幕開け。
雨がパラつく中、まずは旅の第一歩として、パリの中心地、凱旋門とエッフェル塔を目指す。
当たり前だがチャリが出入りすることを想定して作られていないので、「え、ここ本当に自転車で走っていいの?」状態。
こうやって迷った時は、とりあえずやってみる。
ダメならダメで、その時考える。
アメリカ横断で学んだ大事な教訓だ。
経験は力なりと。
そうして交通量が多い道路を抜けるとそこからはひたすら田舎道。
しばらく走っていると、
アメリカ横断を成し遂げる上で、最も重要な鍵の一つであったマック。
事前に少し調べれば分かることではあるが、
「もしかしたら全然マックないかも・・・」
と、心配していた分、見つけた時の感動は格別だった。
勝利への一つ目の鍵を初日して見つけてしまったわけだ。
早速食べようか迷ったが、ウェルカムフード&ドリンクはクロワッサンとカフェラテと決めていたのでグッと我慢。
1時間ほど走ると徐々にパリの街並みに。
都会特有の走りにくさを想像していたが、そこはさすがツールドフランスがあるだけあり、街のあちこちにバイクレーンが存在していてとても快適だった。
とは言え、雨も次第に強くなり兎に角寒い。
でも不思議なことにパリの人々は傘をほとんどさしていない。
雨の中でも傘をささず平気で電話しながら歩いているし、りんごを丸ごと一つかじりながら歩いている人さえいた。
これはもう正気の沙汰じゃない。
晴れの日でもりんごをかじりながら歩いたりしない。
そんなことを考えながら懸命にペンダルを漕いでいると、オシャレなカフェがあったので、念願のクロワッサンとカフェラテを!最高!
そんな雨がやばいパリだった。
パリの中心地から1時間ほど走ると、景色はガラッと変わり、だいぶ田舎になる。
最悪だったのが、この道。
この道に苦戦していると、徐々に雨が上がり、すっかり晴れ模様に。
すると、まさかのパンク。
何がやばいってパンク修理が全くできない。
というか覚えていない。
4年間のブランクは大きく、当時は2-3分でできていた修理が、今じゃどこから手を付けていいのか状態。
とりあえず、一人で叫んでみた。
「うぉー!!!!」
「にょえー!!!!」
「バモス!!!!」
何故だか知らないが、すごく元気が出た。
結局20分くらいかかったが、無事にパンク修理完了。
最後は意地で漕いで、目的地に到着。
とりあえず、言っておこうと思う。
横山諒平