「ボレロ」のバレエシーンがあるだろうと期待満々。でも、映画としてはよく出来ているとは言い難く、バレエシーンもエロティック。この最初のバレエをラベルは気に食わなかったというのも無理はない。ジョルジュ・ドンやシルヴィ・ギエムの踊りを、彼に見せたかった。

「ボレロ 永遠の旋律」

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1928年のパリ。モーリス・ラベル(ラファエル・ペルソナ)は、作曲の賞に応募しても落選続き。憧れのミシア(ドリア・ティリエ)とはつかず離れず。でも「水の戯れ」「亡き王女のためのパヴァーヌ」などの曲は、賞は逃しても認められていく。なのに軍隊に行ったり。

バレリーナのイダ・ルビンシュタイン(ジャンヌ・バリバール)は、ラベルにバレエ音楽を依頼する。彼は過去に思いを馳せながら「ボレロ」を作曲、バレエも上演され、大評判となる。しかし彼はそのバレエは気に入らず、最愛の母親を亡くし、自分も神経を病んでしまう…という伝記映画。
もう一つだったな…。

「愛と哀しみのボレロ」は、この曲を使ったクロード・ルルーシュ監督の作品、第二次世界大戦を挟んで、モスクワ・ベルリン・パリ・ニューヨークの親子の話が展開され、最後は国連発足を祝う舞台でジョルジュ・ドンが「ボレロ」を舞う。この映画は好きだった。

 



オマケね。私が舞台で観た「ボレロ」のバレエはこれ、
シルヴィ・ギエムが舞う、ベジャールの振り付け。良かった~。



この曲に心惹かれ、表現したい人は多いのだろうなと思う。それだけ魅力のある曲。見ていても、ことに最後をどう踊り収めるかとワクワクさせられる。

熊川哲也さんは、椅子の小道具を使用。



そしてペアで踊るローラン・プティの振り付け。



最後に、野村萬斎の幽玄なボレロも。