17世紀、朝鮮王朝時代の「仁祖実録」にある、王太子の怪奇の死をもとにした作品。
「朝鮮に戻った王の子は、ほどなくして病にかかり、命を落とした。彼の全身は黒く変色し、目や耳、鼻や口など 七つの穴から鮮血を流し、さながら薬物中毒死の様であった」

ーフクロウー」


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心臓病の10歳の弟と暮らす盲目の天才鍼医ギョンス(リュ・ジュンヨル)は、治療費が必要。試験を受けて宮廷の鍼医として雇われた。暗闇では実はかすかに見えることは秘密にしている。

というのは、盲目なら宮廷女性も肌を見せて治療を受けられるし、秘密にも出来て利点とされるからだ。

人質として清朝中国で暮らしていたソヒョンセジャ(昭顕世子)が帰国した。父親の16世王インジョ(仁祖:ユ・ヘジン)は、清嫌い。ソヒョンが清に取り込まれているのではと疑う。そしてソヒョンは毒殺された。その現場を目撃したのは、盲目の鍼医ギョンス。

ギョンスは本当に見えないのかを疑われ、追われる身となる。明るくなれば見えない。闇の中で逃げ切るには…。鍼を武器に首筋に打ち込むシーンが目に焼き付く。暗闇の中の逃避行がスリル満点です。


夜盲症(とり目)は、暗いと見えにくいのだが、これは反対。そんなこと、普通無いよね?と思って調べたらありました。
昼盲症といい、白内障で中心部に濁りがあると、明るいところでは瞳孔が小さくなるので見えにくくなり、暗いと瞳孔が開くために光量が増えて見えるのだそうです。

ほぼ薄暗いシーンが続くので、大画面で観る方が見やすいかと思います。