「離ればなれになっても」 ★4.5

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1982年、ローマの街で暴動が起き、そこに居合わせたリカルドが怪我をする。救ったのは、ジュリオとパウロ。リカルドは回復しイキノビのあだ名を貰う。

16歳の3人は親友となって一夏を過ごし、ジェンマ(アルマ・ノース)に出会い、パウロは恋に落ちる。
新年を迎えるパーティ、楽しそうな若者たち


しかし、母が死んだジェンマはナポリの伯母に引き取られる。
恋するジェンマに手紙を書くパウロだが…。


この4人の40年を、東西ベルリンの壁の崩壊やNYのツインタワービルの9.11などのニュース映像を挟みながら描いていく。

つましい母子家庭の真面目なパウロは教師になるが、臨時教員で苦労している。
ある日、ばったり出会ったジェンマ(ミカエラ・ラマゾッティ)は、とても美しいがどこか崩れた感じも漂わせていた。

自由な思想の両親のもとで育ったリカルド(クラウディオ・サンタマリア)は俳優を目指す。結婚して息子も出来たが、役につけず、妻は息子を連れて去ってしまう。

犯罪者すれすれの父親に虐待されて育ったジュリオ(ピエルフランチェスコ・ファビアーノ)は弁護士になり、ジェンマと結婚する。しかしエリートになるにつれ、ジェンマとの格差を感じて離婚。大企業のオーナーの娘と再婚したものの、妻の浮気に悩まされる。

4人とも貧しい生活の中で成長し、それぞれの道を見つけていくのだが、なかなか上手くは行かない。それでも輝くような一夏から始まった友情は続く。

いかにもイタリア映画らしく、それぞれの人生に、そしてその先の世代にそっと寄り添う。こういう温かいストーリーは好き!