見逃しちゃったな…と思っていたら、

来週の金曜日まで飯田橋のギンレイで上映。


ローマ法王の休日 ★★★☆☆

http://info.movies.yahoo.co.jp/detail/tymv/id342452/


映画とは言え、決して見ることが出来ない

コンクラーベの様子や、バチカン内部が見られる?と

興味津々。どこまでホントに近いのかな?


法王様の棺って木製の塗りで、意外に質素なんだ…

コンクラーベの投票って、紙に書くのね…

東方教会の枢機卿は黒い衣なんだ…

コンクラーベから新法王様が皆の前に挨拶するまで、

枢機卿たちは外に出られないんだ…。


まさかバレーボール試合は、あり得ないでしょうけれど、

トランプくらいはなさるのかしら…とか。


今度のアルゼンチン出身の法皇聖フランシスコ様も、

予想では有力候補ではなかったし、

投票は5回目でようやく決まった。


この映画でも、何回かの投票の末、新法王に決まった

メルヴィル(ミシェル・ピッコリ)も、候補者ではなかった。


彼は全く予想していなかったのだろう。

12億人のカトリック教徒の先頭に立つのだから重責だ。


白い煙が上がり、歓喜する人々の前で、最初の祝福をする、

その直前にメルヴィルは、「出来ない」と言い出す。

困り果てる枢機卿たち、みな良い人たちなんだ…。


診察で体は何ともないと、精神科医が呼ばれる。

しかし外に出た隙に、メルヴィルは街に逃げ出す。


役者をしたかったが、選に落ちたというメルヴィル、

役者たちに紛れ込んで、チェホフの「かもめ」のセリフをつぶやく。

このセリフが、この映画の底を流れる通奏低音だったのか…。


ふと思う。

メルヴィルは、枢機卿を演じていたのだろうか…。


そして、法王庁に戻った彼が、人々の前に姿を現し、

語った言葉とは…。


枢機卿も、法皇様も人間には変わりないこと、

楽しみも喜びも人間的なものであることを描きながら、

彼らの負う、人を導くという責任の凄まじい重さ。


その頂点に立たねばならないメルヴィルの選択。

重責を負って生きていくことはホントに容易ではないのね…。


いろんな意味で面白かったけれど、

コメディと思ってみると、肩すかしかも。