普段散歩したり、目に見えたりする所のスカンポは既に大きく成長していますが、
田舎の日が当たらない谷底が見えるような所では、まだスカンポが採れます。
吉野のそんな場所で見つけたスカンポを是非皆様に見ていただきたく持参しました。
この季節だからこそ!であり、五感を豊かに刺激しながらお互いに会話が弾みます。

有料老人ホームでお元気な人が自主的に参加されており、音楽ホールならではの
天井が高く、音響が良い場所で開催しています。
お互いにおしゃべりしながら自由に参加されていますが、始めに会場の椅子などの準備を
していただいていた職員さん3人にスカンポをお見せしました。
30~40才代かと思いますが、どなたも御存知ありませんでした。

ただ、参加の皆様はすぐに「スカンポやわ」「イタドリね」「懐かしいわぁ」等々・・・
やはり予想通り、会話が格段に増えてお互いのコミュニケーションが賑やかになり、
若い職員さんに伝承するひと時にもなりました。
さらに、北原白秋が作詞した「スカンポの咲くころ」と言う童謡を演奏と歌で紹介すると、
「それは知らないわ」「初めて聞くわ」「北原白秋の詩なのね」等々・・・。

北原白秋作詞、山田耕筰作曲、『スカンポの咲くころ』はYouTubeでも聞かれます
‘北原白秋童謡詩集第2章:子供の村’(大正14年)に掲載されており、
白秋が40才頃は長女が生まれた頃であり、3年ほど前には長男が生まれていますので
子供たちと賑やかに過ごしていた時期だと想像できます。
土手にはスカンポが咲いており、皆が「ポンッ」という気持ちの良い音で採り、皮を剥いて
食していた風景が普通にあった時代だと思われます。

今では食すのが珍しくなってしまい、和食処の先付けにだされると驚くほどです。
皆様からは料理された話も聞かれ、塩に漬けたとか炒めたとか・・、賑やかな話題です。
本当はさらに節の箇所をナイフで切ってスカンポ笛も聞いていただきたかったのですが、
3日ほど経っていましたのでしなびてしまい、笛にはなりませんでした。残念・・・

終了後もスカンポにまつわる話題が続き、この季節ならではのひと時になりました。
先月も100才近い男性がスカンポを見た瞬間に多くの思い出を話されて感動しました。
珍しい楽器体験は勿論、実物を触ったり見たりする『百聞は一「験」に如かず』の効果を感じています。
やはり、この季節ならではのスカンポは凄い!です