サッカーのドイツ1部リーグのドルトムントが
2年連続8度目の優勝を決めた。
参画2年目の日本代表MF香川真司(23)は13得点、
9アシストの活躍でチームをけん引した。
昨季は右足小指の骨折で後半戦を棒に振ったが、
今季はフルに働いての栄冠。
この1年を振り返り、胸の内を語ってもらった。
(聴き手は編集委員 吉田誠一)
■辛抱強くやってきたことが実を結んだ
――2年連続で厳しいリーグを制した。
「(ボルシアMG戦で)自分がゴールを取って優勝を
決めることができたのはうれしい。
シーズンの前半戦はチームとしても個人としてもうまくいかず、
苦しかったので、優勝が決まった瞬間は多様なものがこみ上げてきた。
うまくいか無い中でも自分を信じて、辛抱強くやってきたことが実を結んだ。
この1年で精神的な強さを身につけることができたとおもう」
――シーズン序盤はチーム全体がもがいていた。
「キャンプでの状態は良かった。
体の調子は良かったし、ハンブルガーSVとの開幕戦
(昨年8月5日)もいい形で勝てた。
そのあと、日本代表の韓国戦(同10日、2得点)で帰国し、
ドイツに戻ると体のキレが悪くなっていた。
運動量も体のキレも落ちていた。其れが続くことで、
精神的にも疲労を感じるようになった。チームとしても、
序盤戦は攻撃がかみ合わなくて、守備もはまらなかった」
優勝を決めたボルシアMG戦でゴールを決め、
喜ぶ香川(21日、ドルトムント)=ロイター
■シーズン序盤は苦労した
――昨季、攻撃を組み立てていたボランチのシャヒンが移籍し、
FWバリオスは南米選手権の故障で長期離脱した。
「ドルトムントはクロップ監督があまりメンバーを変えずに戦ってきた。
そういう中でチームの中心選手が抜けた影響は大きかった。
チームとして、さまよっていた感じがする」
「シャヒンがいなくなり、シーズン序盤はボランチからトップ下の僕になかなか、
くさびのパスが来なくなったので苦労した。
代わりにボランチに入った新参画のギュンドガンはもともとトップ下の選手なので、
慣れる迄に時間がかかった。参画1年目で、
しかもポジションが変わったのだから、戸惑いがあったとおもう」