戦没者を追悼する公休日と退役軍人を敬う公休日が、有る国と無い国 | 佐藤 政則「不易流行 -日本再生に向けて-」

佐藤 政則「不易流行 -日本再生に向けて-」

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 米国ハワイ州のハワイ島にある国際空港は「エリソン・オニヅカ・コナ国際空港」に、オアフ島にある国際空港は「ダニエル・K・イノウエ国際空港」に、2017年に改称されました。

前者のエリソン・ショージ・オニヅカ氏は、国立航空宇宙局(NASA)の宇宙飛行士として、後者のダニエル・ケン・イノウエ氏は、ハワイ州選出の民主党上院議員として、名高い方ですが、御両所ともに、退役軍人省(Department of Veterans Affairs)が管理する国立太平洋記念墓地National Memorial Cemetery of the Pacific)に、埋葬されています。

 

 オニヅカ氏は、空軍の軍人で、スペースシャトル・チャレンジャー号爆発事故で殉職された後に、大佐(Colonel)に昇進されました。イノウエ氏は、第二次世界大戦時、陸軍の大尉(Captain)で、米国軍人に贈られる最高位の勲章である名誉勲章(Medal of Honor)の受章者です。1945年4月21日、イタリアで戦闘している際に、並外れて勇敢な行動をし、その行動が評価されて、2000年に、名誉勲章を受章されました。

イノウエ氏を含む21名のアジア系米国人の行動と受章の間に、かなりの歳月があるのは、議会が、人種的少数派の軍人(minority servicemen)に対する叙勲の再検討を決定した後に、受章されたからだそうです(このページの下部、"NOTABLE PERSONS"欄の、"Captain Daniel K. Inouye"の項を参照)。

 

 国立太平洋記念墓地は、退役軍人省国立墓地局(National Cemetery Administration)が管理する155か所の国立墓地のうちの一つで、毎年、5月の最終月曜日(多くの州で、戦没者追悼日、"Memorial Day"という公休日)には、全ての墓石に、生花の花輪(レイ)が捧げられるそうです。

そして、米国には、11月に、退役軍人の日(Veterans Day)という、退役軍人を敬う公休日もあります。「復員軍人の日」と訳される場合もありますが、「復員」には、「戦時動員された後に、それが解除される」という意味もあるようなので、退役という語を、僕は使っています。

 

 みどりだ、海だ、山だと言って、公休日を増やしてきた国もあるようですが、これも、先の大戦後における弱体化政策の結果でしょうか。今まで通り、経済にばかり注力し、国防を疎(おろそ)かにし続けて、本当に良いのか。欧州戦勝記念日(VE Day)の今日、先の大戦に思いを致しつつ、そう自問しています。

 

 

[おまけ]

2011年に起きた自宅アパート火災の結果、若い時の写真は、ほとんど残っていないのですが、かろうじて手元にある若い時の写真のうちの一枚が、上述の国立太平洋記念墓地の海側(makai)にある展望場所で撮られたもののようです。画面左中ほどに、州議会議事堂が写っているので、多分。色んな意味で、無頓着だ(nonchalant)なぁ・・・。おまけとして、アップロードします。

 

punchbowl

お粗末でした。

 

 

神奈川県横須賀市にて

佐藤 政則