今期、第19期(2017年秋から2022年秋)の、中国共産党・中央政治局常務委員会は、7名の常務委員で構成されています。その7名を、序列順に、出身地を付して列挙してみます(序列順の情報源は、日本国外務省。出身地の情報源は、中国国務院の中国外文出版発行事業局の『人民中国』)。
習 近平(Xi Jinping)、陝西省
李 克強(Li Keqiang)、安徽省
栗 戦書(Li Zhanshu)、河北省
汪 洋(Wang Yang)、安徽省
王 滬寧(Wang Huning)、山東省
趙 楽際(Zhao Leji)、陝西省
韓 正(Han Zheng)、浙江省
何の根拠もなく、感覚的な話で、恐縮至極なのですが、「先月下旬以降、上海市で大規模な都市封鎖が行われている」との報道を見聞きし、どうしても、政治的な力の激しいぶつかり合いのようなものを感じて、仕方がありません。因みに、上海市は、市でありますが、直轄市で、人口は約2500万人です。
2年以上続き、今も収束していない(病原とされるウイルスが、症状を生じさせる程度以上の感染力を維持している)とされる、今般の流行り病。この流行り病には、政治的な案件という側面もあると、多くの方々が、薄々感じておられるのではないでしょうか。
今秋、10月1日の国慶節(中華人民共和国の建国記念日)が過ぎてから、中共の全国代表大会が開催され、実質的に次に国家主席になる人物が発表されると、思います。もちろん、この、中共の全国代表の大会も、毎春行われる全国人民代表の大会(この大会の中国語の略称は、全国人大であって、全人代ではありません)も、大会と称されている通り、発表会です。なので、そこで発表される事柄は全て、大会が始まるまでに、非公開の場で決定されます。
習近平氏が、巷で伝えられている通り、すんなりと三期目をものにし、続投するのか。それとも、上海閥や江沢民派とまでは呼べないでしょうけれど、上海市に政治的基盤を持っていて、政権の中枢に登り詰めようとする人物(達)と習近平氏の間で、水面下での激しい争いが、今まさに行われているのか。
一般人には詳しい情報は届かないので、僕は只々推測するだけですが、三期目を確実なものにしない限り、習近平氏は、ウクライナでの戦争に関し、大きな動きはできない、別の言い方をすれば、三期目を確実なものにすれば、習近平氏は、ウクライナでの戦争に関し、大きな動きをするのではないか。僕は、そう考えています。
神奈川県横須賀市にて
佐藤 政則