マネーロンダリングという語を連想してしまう、特別会計という制度 | 佐藤 政則「不易流行 -日本再生に向けて-」

佐藤 政則「不易流行 -日本再生に向けて-」

変わらぬ理念の実現を目指し、しくみを修正する。
実態に合わなくなった諸制度を見直し、日本国を良くすることを目指す、政治ブログです。

 8月の晦日、月末日までに、国家予算について書こう書こうと思っていましたが、日本では防災の日である9月1日を過ぎ、米国やカナダでは労働(者)の日である9月の第一月曜日も(日本時間では)過ぎてしまいました。8月の最終の平日である8月30日までに、各府省庁の次年度予算の概算要求書が、財務省に提出されたようで、間もなく、それらの概要が財務省より公表されるかと思われます。

 

 いよいよ、年末の予算(の政府)案の閣議決定に向けて、国民の全く与(あずか)り知り得ないところで、公金(の中身は、ほとんど私達が納めた税金)の分捕り合い、ではなく、公金の適正な配分に向けた折衝が本格化し、予算の季節を迎えます。

年末に予算案が閣議決定された後は、通常、会計年度末の翌3月末日までに、きっちりと、当初の予算案通りに、何の変更もなく、そのままの形で、予算が成立しますので、9月から12月までが、「実質的な予算の季節」ということになります。

 

 もちろん、上記は全て、一般会計と呼ばれる部分と特別会計と呼ばれる部分についてのお話です。複数ではなくて、単一の経済主体である政府の会計は、本来は、一つであるべきで、それを、便宜上、本会計と呼ばせてください。政府会計の全体である本会計に関する数字は公表せず、本会計の一部分である、一般会計と特別会計に関する数字だけが、公表されます。これって、異常なことではないでしょうか。

国家予算の全体像を明らかにしてくれる本会計の数字が、一切、公表されなくて、部分に過ぎない一般会計と特別会計の数字のみが、公表される。しかも、一般会計と特別会計の間でも、そして、会計内の各セクションの間でも、複雑に、お金を出し入れさせ、国家予算の全体像が、国民に理解されないようになっています。たまたま、そうなってしまったのか。もしくは、意図的に、そうしているのか。どっち、なのでしょう。

 

 性格がねじれている僕などは、どうしても、「これじゃ、まるで、官製マネーロンダリングだよ」と思ってしまいます。因みに、米国のCIA(中央諜報局)の「The World Factbook」(ジャンプした後、Economy欄のBudgetを参照)には、「日本政府の歳入は、1.714兆ドル、歳出は、1.885兆ドル」と記載されています。CIAは、どうやってこの数字を算出したのでしょう。CIAの数字を見て、特会の闇を感じてしまうのは、果たして、僕だけでしょうか。

 

 

神奈川県横須賀市にて

佐藤 政則

 

For another side of me, please visit my blog "Get It Balanced."