年間税収の2割を利払費に充てる国の通貨の、信用度合 | 佐藤 政則「不易流行 -日本再生に向けて-」

佐藤 政則「不易流行 -日本再生に向けて-」

変わらぬ理念の実現を目指し、しくみを修正する。
実態に合わなくなった諸制度を見直し、日本国を良くすることを目指す、政治ブログです。

 2日前の月曜日の朝、疲れがどっと出てしまい、体力の回復に努めておりました。また、今般の参院選の準備のために、歯の治療を途中で中断していたせいか、月曜日の朝、急に、右上の奥歯が痛み出し、歯科医師の先生に無理をお願いして、本日、抜歯をしていただきました。近況のご報告は、これぐらいにして、早速、財政問題について、書かせていただきます。

 我が国の政府の借金、1049兆円に関し、巷では、「破綻するのかしないのか」ばかりが議論されているようですが、貸す側は、「日本政府は、元利ともに、しっかりと償還(=返済)し、支払う優良顧客である」と判断しているから、貸し続けています。
「元金の返済と、利子の支払い」が滞って破綻(債務不履行、default)することよりも、むしろ、破綻せずに、借金の総額を増やし続け、同時に、利子の総額を増やし続けることのほうが、「事の解決を、どんどん困難にしている」という意味で、問題が大きいと、僕は考えています。

 政府の年間の税収は、50兆円前後で、推移しています。2014年の夏以降の原油価格の大幅な下落と、金融緩和及びその結果としての円安の進行に支えられて、税収が持ち直していますが、日本企業の競争力自体が向上したからではないので、原油価格が変動したり、円高が進行すれば、当然、税収は、落ち込みます。
政府の年間税収約50兆円に対し、年間の利払費の金額は、約12兆円(平成28年度特別会計予算PDFファイルの109頁を参照)。年収の2割は、入るなり、利子として消えていきます。年間の利払費は、今は、年収の2割ですが、これが、年収の5割を超えれば、「円」という通貨の、国際金融市場における信用は、どうなるでしょう。今と何も変わらず、「円は、『1ドル100円前後』のレートで、ドルと交換すべき通貨として、信用され続ける」でしょうか。因みに、国債の残高は、年間30兆円以上ずつ、増え続けています。

 「自民党が主導して作った」と申し上げて、言い過ぎではない、政府の借金1049兆円。そのうちの、倫理に反する赤字国債(=特例公債)の残高、約530兆円。自民党は、この530兆円の償還(=返済)を、是が非でも、成し遂げなければならない。
でなければ、自民党は、早晩、「借金を増やし続けただけの政党」として、国民の支持を失い、解党せざるを得なくなる。一自民党党員として、僕は、そう思っています。


神奈川県横須賀市にて
佐藤 政則(自由民主党党員)