「日本死ね」というブログと、松本智津夫死刑囚 | 佐藤 政則「不易流行 -日本再生に向けて-」

佐藤 政則「不易流行 -日本再生に向けて-」

変わらぬ理念の実現を目指し、しくみを修正する。
実態に合わなくなった諸制度を見直し、日本国を良くすることを目指す、政治ブログです。

 昔、勤めていた会社の独身寮が、京王線にも世田谷線にも、ほど近いところにあり、僕は、1年ほど、そこに住んでいたことがあります。当時、その独身寮から、そう遠くないところに、オウム真理教の施設がありました。
僕がその独身寮に入寮する1年ほど前に、第39回衆議院議員総選挙があり、その選挙において、オウム真理教関係者が大量に立候補し、そして、全員落選するということなどもあり、「異様な団体である」という認識は、入寮していた当時、既に、僕の頭の中にあったように、記憶しています。しかし、その頃は、「異様な行動や異様な身なりだけで、人を判断してはいけない」という思いもありました。

 その後、オウム真理教関係者の様々な犯罪行為や非合法活動が暴かれ、詳しく報道されました。そういった情報に当たってみますと、首謀者である松本智津夫死刑囚は、関係者全員が落選した第39回衆議院議員総選挙の後、急速に、国家転覆を志向するようになったようです。

 こんなことを、急に思い出したのは、「日本死ね」というブログ、素性がはっきりしない一個人が書いた風のブログが話題になり、続いて、国会周辺に、一人ではなく複数の人が集団になって「私だ」と書いた板を持って現れたことが、報道されていたからです。本筋から逸れますが、「あんなに大勢集まって、皆さん、保育園に通わせようとしていたお子さんを、どこに預けて、永田町に集まっておられるのだろうか」と、僕は思いました。

 国家の三要素(3 elements of statehood)として、領域(territory)、主権(sovereignty)、人(individual)の三つが、挙げられています。この三つの中で、生命を宿しているのは「人」ですので、「日本死ね」というのは、「日本人死ね」ということになりましょう。因みに、僕は日本人ですが、「選挙で落選して、国家転覆を志向するようになり、霞が関を通る地下鉄の車内でサリンを撒くことを首謀した松本智津夫死刑囚の他罰的な考え方と、どこが違うのだろう」と、感じております。


神奈川県横須賀市にて
佐藤 政則