「俺だよ、俺」という電話の声と、「私だ」と書いた板切れ | 佐藤 政則「不易流行 -日本再生に向けて-」

佐藤 政則「不易流行 -日本再生に向けて-」

変わらぬ理念の実現を目指し、しくみを修正する。
実態に合わなくなった諸制度を見直し、日本国を良くすることを目指す、政治ブログです。


 "Please come and see me by train or bus, not in MY car."
「電車かバスで、会いに来てね。僕の車では来ないでね」


 僕が、もし、僕の車を、英語しか解さない友人に貸していて、「僕の自宅周辺に空き駐車場がないので、その友人に、電車かバスで会いに来て欲しい」とき、僕は、その友人に、上述のように伝えるでしょう。
余談ですが、「自転車も、乗れば車の仲間入り」とかなんとか、拡声器を使って触れて回っている警察車両を見かけたことがありますが、乗っていようがいまいが、自転車自体は、いつだって軽車両です(道路交通法2条1項の中の11号)。もちろん、軽車両である自転車を押して歩いている人間は、歩行者ですが。

 話が逸れてしまいました。英単語の"my"は、代名詞である" I (私)"の所有格です。また、どんな会議をした結果、そんな党名に落ち着いたのか、理解に苦しみますが、昔、英語名が"Your Party"である公の政党、公党が、我が国にありました。確か、「みんなの党」という名の政党だったように、記憶しています。英単語の"your"は、代名詞である"you(あなた)"の所有格です。
そして、「俺だよ、俺。実は、会社のお金を電車に置き忘れちゃった。すぐにお金を振り込んで」の「俺」は、代名詞です。

 俗に、マイナンバー制度と言うそうですが、代名詞" I "の所有格である"my"に、"individual(個人の)"という意味は、これっぽっちもありません。また、"my number"は、日本語ではありません。自国の政府の機関が、恥ずかしげもなくこんな言葉遣いをすることは、少しですが英語も使う日本人にとって、辱め以外の何物でもありません。

 また、話が逸れてしまいました。国会周辺に、「私だ」と書いた板を持った集団が現れたそうですが、いやはや、情けない。情けなくて涙が出そうです。「私だ」と書いた板を持つ者と、「俺だよ、俺。すぐにお金を振り込んで」と言う輩とは、匿名であるという点だけに着目すれば、全く同じです。
もちろん、情けないのは、「私だ」と書いた板を持つ者が、そのことに気付いていないように見えることではなく、自国の政府が、そういう者に、一々、対応していることです。「俺だよ、俺。すぐにお金を振り込んで」を真に受けて、一々、対応すべきでないのは、言うまでもありません。あぁ、情けない。


東京都港区にて
佐藤 政則