現政権の対応の遅さに、そして、自民党執行部の対応の遅さに、一国民として、一自民党党員として、半ば、呆れ果てています。もちろん、「政党交付金の交付を受ける政党(政党助成法5条各項)の政治資金や、国会議員の政治資金」に関する問題への対応の遅さに、そう感じています。
政治資金規正法(昭和23年法律第194号)自体が、公布後、一貫して、場当たり的な改正が繰り返されてきた結果、いびつなものになっていて、この問題の論点が、見えにくくなっていますので、まず、状況を確認して参りたいと思います。
政治資金規正法上の政治団体は、基本的に、誰でも組織することが可能です。こぢんまりと活動する政治団体であれば、必要文書を作成し、各都道府県の選挙管理委員会に、届け出ることによって、設立できます。
仮に、僕が、『さとうまさのり政研』という名称の政治団体を組織し、必要文書を作成し、それを持って神奈川県庁に出向き、神奈川県選挙管理委員会に届け出て、その後、自主財源しかない『さとうまさのり政研』が、バスを手配し、観劇会や横浜スタジアム野球観戦ツアーを催行し、組織活動費(政治資金規正法施行規則7条2項)として計上しても、もちろん、何の問題もありません。
なぜか。僕は、公職の候補者ではないし、公職の候補者となろうとする者でもないし、公職にある者でもないからです。そして、今、下線を施しました三者を、「公職の候補者等」と呼ぶとして、上記の架空の政治団体『さとうまさのり政研』は、「公職の候補者等」から、金銭、物品その他の財産上の利益の供与を受けている訳ではなく、また、政治資金規正法3条2項の「政党」の定義に該当する政党から、金銭、物品その他の財産上の利益の供与を受けている訳でもなく、自主財源を使って、企画を催行しているからです。
ふぅー、長くなりそうです。一旦、ここで切り、次回は、議員などの資金管理団体(政治資金規正法19条1項)や、政党交付金(政党助成法4条2項)を、鍵になる語として、書き進めて参ります。
神奈川県横須賀市にて
佐藤 政則