便利過ぎる生活と、年齢階級別国民医療費の現状 | 佐藤 政則「不易流行 -日本再生に向けて-」

佐藤 政則「不易流行 -日本再生に向けて-」

変わらぬ理念の実現を目指し、しくみを修正する。
実態に合わなくなった諸制度を見直し、日本国を良くすることを目指す、政治ブログです。

 首都圏の膨大な電力需要を満たすための発電施設において、重大な原子力事故が発生してから、3年と4か月余り。生を享けて四十数年、僕は、そのうちの前半分は、関西電力の管内で過ごし、後ろの半分は、東京電力の管内で過ごして参りました。諸々、思うところがあり、あの事故が発生する前から、使用する家電品の品目数を絞り込んで参りましたが、事故が発生してから、更に絞り込み、次の7品目が残りました。

照明器具、電気ケトル、炊飯器、IH調理器、2槽式洗濯機、扇風機、情報機器。

 松下電気器具製作所が、二股ソケット電池式自転車ランプで、業績を拡大させたのは、僅か90年ほど前のこと。また、家電品の売上高日本一が、ヤマダ電機などの家電量販店ではなく、ダイエーの家電品売り場だったころと比べれば、今は、品目数が激増し、家電も爛熟気味。
「多くの家電品に囲まれた生活」は、人類の長い歴史を考えれば、ごく最近の生活様式であり、また、地球全体を見渡せば、ごく一部の人の生活様式です。

 採掘が容易な、言い換えれば、地表面に近いところに存在する、安い石炭、安い石油、安いウランは、人口の増加が現状のまま推移すれば総務省統計局のページへ、早晩、採り尽くされ、安くない石炭、安くない石油、安くないウランが残るでしょう。余程の技術革新がなければ、石炭、石油、ウランの価格が、今後も上昇を続けることは、火を見るよりも明らかです。

 毎年秋に、前々年度の、国民医療費に関する統計情報が、厚生労働省から発表されています。数年前、その統計情報、特に、年齢階級別国民医療費の統計情報を見て、愕然としてしまいました。個々人ではなく全体を見れば、便利過ぎるとしか思えない生活を享受し、膨大な額の医療費と介護費を費やしながら、長生きをする。

 何に甲斐を見いだし、何を本懐と思い、生きるか。日々、迷うばかりです。


神奈川県横須賀市にて
佐藤 政則