必要な額の金銭が手元にあれば、金銭が足りないことが原因で生じた問題を、速やかに解決してくれる。
子供のころは、「この世を生きていく上で対処すべき問題の多くは、金銭が足りないことが原因で生じる問題なので、とりあえず、多額の金銭が手元にあれば、それに越したことはない」と、思っていました。
四苦八苦という言葉が指し示すものについて、考えれば考えるほど、「金銭が足りないことが原因で生じる問題など、実は、この世を生きていく上で対処すべき問題のうちの、ごく一部に過ぎない」と、思うようになりました。
自分の指示通りに、他人に動いてもらいたいとき、どうするか。それ相応の額の金銭を支払うことを約束すれば、指示通りに動いてくれる他人を見付けることが、できるでしょう。なので、多額の金銭が手元にあれば、「他人に動いてもらって、自分は、ただただ消費をする」ことが、できるでしょう。
しかし、「他人に動いてもらって、自分は、ただただ消費をする」ことによって得る喜び、もしくは、快感は、脆く、はかないものです。事実だけを粛々と申し上げますが、要介護度が高い、介護保険の被保険者は、入浴、排泄、食事だけでなく、臥床時の体の向きを変えることも、他人に動いてもらって、行います。
安易に金銭に頼らず、まず、自分の手足や頭を、可能な限り、動かす。しかし、凡人ゆえ、僕ができることには、限りがあり過ぎます。できないことばかり。なので、仕方なく、金銭に頼る。
個人的には、金銭をそのように捉えていますが、国家の行政府の会計、つまり、財政については、もちろん、そんな悠長なことは申し上げません。財政赤字の膨張は、喫緊の問題です。しばらく、財政問題から、遠ざかっていましたが、そろそろ、財政問題にも触れていこうと思っています。よろしくお願いします。
神奈川県横須賀市にて
佐藤 政則