国防施設のすぐそばにタワーマンションを建てて、良いのか | 佐藤 政則「不易流行 -日本再生に向けて-」

佐藤 政則「不易流行 -日本再生に向けて-」

変わらぬ理念の実現を目指し、しくみを修正する。
実態に合わなくなった諸制度を見直し、日本国を良くすることを目指す、政治ブログです。

 僕は、今、横須賀市に住んでおりますが、以前、米寿を過ぎた、地元のご老人に、戦時中の横須賀の様子を伺う機会がありました。大日本帝国の帝都、東京から、そう遠くないところに位置する軍港都市であり、鎮守府が置かれていた横須賀では、「戦時中は、近隣の山に登ることも、制限されていた」そうです。もちろん、軍事上の機密を保持するためです。

 そのご老人は、現在、米国海軍が、日米安保条約(日本国と合衆国との間の相互協力及び安全保障の条約)6条に基づき、使用することが許され使用している米国海軍横須賀基地が立地している場所に、幼少のころ、住んでおられたそうです。その場所は、戦前は、もちろん、大日本帝国海軍が使用していました。
より具体的に申し上げれば、そのご老人は、幼少のころ、大日本帝国海軍の施設に隣接する地域に住んでおられて、帝国海軍が、施設を拡張するにあたり、立ち退きを命じられ、横須賀の田浦に引っ越されたそうです。

 近くにある小山に登り、下界を見下ろすことは、平時においては、ごく普通のことだと思いますが、有事の際は、そうとは限らず、機密を保持する為に、制限される場合もある、ということです。
平時の今、そういう横須賀においても、超高層の集合住宅が計画され、建設され始めています。しかも、海上自衛隊や米国海軍の施設のすぐ近く、例えば、横須賀市大滝町(おおだきちょう)で、です。平和ぼけ、ここに極まれり

 初夏が過ぎ盛夏になれば、戦時中の横須賀の様子をお話ししていただいた、そのご老人の三回忌の日がめぐってきます。法令上は、故人の情報は、個人情報に含まれまれないのですが、「やはり、三回忌が過ぎるのを待って、伺ったお話について書かせていただこうか」とも思ったのですが、超高層の集合住宅の建設は待ってくれないので、本日、書かせていただきました。


神奈川県横須賀市にて
佐藤 政則