事業者が200億円で売っても、消費税が非課税のもの | 佐藤 政則「不易流行 -日本再生に向けて-」

佐藤 政則「不易流行 -日本再生に向けて-」

変わらぬ理念の実現を目指し、しくみを修正する。
実態に合わなくなった諸制度を見直し、日本国を良くすることを目指す、政治ブログです。

 先々月、大雪が降った直後、遂に、と申しましょうか、とうとう、と言うべきか、長く使用し、表面の定期券情報の文字も、裏面の説明書きの文字も、かすれて読めなくなってしまったJR東日本のSuica定期券を、みどりの窓口に持ち込み、そのSuica内のデータを、新しいSuicaに移行してもらい、新しいSuica定期券を交付してもらいました。古いSuicaは、回収されました。
大雪が降り、他社線に振替乗車し、改札口でSuica定期券を提示した際に、券面の文字がかすれて読みづらく、駅員の方に対し大変申し訳なく思ったので、新しいSuicaにデータを移行してもらいました。

 その際、念のため、「新たに、500円をデポジット(預かり金)として差し入れて、古いSuicaカードの回収を取りやめてもらうことは、可能ですか。10年近く使い、少々、愛着が湧いているので」と、係の人にお伝えしたら、「データを移行した場合は、古いカードは回収することになっています」とのこと。

 思い起こせば、約10年前、JR根岸線の関内駅で、「海の物とも山の物ともつかないし、オレンジカードより分厚くて、財布がかさばりそうだけれど、どういう物なのかを知るために、使ってみよう」と思い、Suicaカードを入手しました。入手したと言っても、Suicaカードの所有権は、JR東日本に帰属します。
なので、「回収することになっています」と言われ、「そうなんですか」とだけ、申し上げました。

 そのSuicaを自動改札機にタッチして入出場し、Suicaの入金残額を使って在来線を利用したときに適用される「IC運賃」が、4月1日から始まりました。例えば、東京駅から蒲田駅まで、IC運賃は、216円。

 事業者が、旅客運送というサービスを有償で提供した場合、これほど細かく、消費税の税額が計算され、利用者に転嫁されるにも関わらず、事業者が、200億円で売っても、200円で売っても、一切、消費税が課されないものがあります。そのうちの一つは、土地です。不条理です。不条理過ぎます。

 日本の2013年の年次GDP実額は、525.4兆円だそうですが、この金額に、先月までの消費税率4%()を掛ければ、年間の消費税収額である約10兆円をはるかに超え、約21兆円になります。なぜ、なのでしょう。不条理です。不条理過ぎます。

()国税である消費税の税率は、4月1日に、4%から6.3%に引き上げられました。


神奈川県横須賀市にて
佐藤 政則